理工学部電気電子工学科の藤井茉美准教授の研究課題が、2026年度「サムコ科学技術振興財団研究助成」に採択されました。
 本助成は、薄膜・表面科学及びその周辺工学の分野で産業科学の発展に大きく貢献するような研究・開発を支援するもので、今年は140件の応募の中から12件のみが採択という高い競争率となりました。

主な研究業績と採択された研究内容

 藤井准教授はこれまで、光電子ホログラフィを用いて絶縁膜に埋もれたダイヤモンド界面の原子配列を世界で初めて非破壊で可視化し、電気的欠陥の起源となる界面原子構造を明らかにしました。
 今回採択された研究課題「ダイヤモンド半導体と異種材料界面の結合状態解析による電気・熱制御技術の開発」では、ダイヤモンド界面を、化学結合状態、界面熱伝導特性、局所導電性の観点から統合的に解析します。これにより、熱処理やデバイスプロセスによって変化する界面構造と熱・電気伝導特性との関係を明らかにし、将来のダイヤモンドMOSFETや異種材料接合の高性能化・高信頼化につながる基盤技術の確立を目指します。

今後の展開

 本研究で開発される手法は、ダイヤモンド半導体だけでなく、SiCやGaNなどのワイドバンドギャップ半導体にも応用可能と考えられます。電力変換効率の向上やデータセンター・AI機器の省エネルギー化に加え、宇宙・放射線環境など極限環境で動作する高信頼デバイスの実現にも貢献することが期待されます。

藤井准教授のコメント

 このたび、本研究をサムコ科学技術振興財団研究助成に採択いただき、大変光栄に思います。研究を支えてくださった共同研究者、学生、関係者の皆様、そして本研究の意義をご評価いただいた財団の皆様に心より感謝申し上げます。
 ダイヤモンドやGaNといった次世代半導体の性能を最大限に引き出すためには、目に見えない界面の原子構造を理解し、制御することが重要だと考えております。本研究を通じて、原子レベルから半導体を設計する新しい学術基盤を築き、将来の高効率・高信頼な半導体デバイスの実現に貢献したいと考えています。

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