2022年12月3日(土)大阪いばらきキャンパス(以下OIC)にて、育てる里山プロジェクト主催・里山講座「日本の林業のいま~森林と林業経営の現状と未来~」を実施しました。
講師 森庄銘木産業株式会社 取締役専務
森本達郎さん
里山関係者、学生含む方々が参加されました

 今回の講座では、奈良県宇陀市で林業・木材販売業を営む「森庄銘木産業株式会社」取締役専務・森本達郎さんを講師に招き、「森林と林業経営の現状と未来」をテーマに講演いただきました。
育てる里山プロジェクトのメンバー、一般参加含め計36名の方が参加してくださいました。

 冒頭、育てる里山プロジェクト代表・田中先生(経営学部・教授)より、里山プロジェクトの活動を紹介いただいたのち、森庄銘木産業株式会社の成り立ちについて解説していただきました。
 講座では、担い手が不足している現状や、木を切っても新しい苗を植えていない山が多い現状、その結果起こる洪水、獣害について説明していただき、「今まで当たり前に思ってきた森の残し方を皆と一緒になって考えていきたい」というお話から始まりました。

 日本の林業の厳しい現状、スウェーデンやドイツ、オーストラリア、スイスなど林業先進国との違い、「森と暮らしを、今と未来をつなぐ架け橋となる」というビジョンを掲げ、困っている山主さんたちが所有している山をどうするか一緒に考える森庄銘木の取り組み、獣害を防ぐための地域貢献活動などについてわかりやすく解説していただきました。

「林業は持続可能な循環産業」
実際の現場の様子

 質疑応答では「木材の市場価格が上がらないのは?」や、「バイオマス発電所は日本の山の木材、資源利用としてはどうですか?」など里山を巡る問題について活発な意見交換が行われました。

 最後に、「(林業の活性化と環境保全にもつながる説明について)風と光と水が大事。里山や森、山は何ヶ月か放っておくだけで、風が抜けない、光が射さない、水の匂いを感じない空間になってしまう。そこで生きている野生の動物も植物も多様性をしぼめてしまうので、人がコントロールし、手入れを絶やしてはいけない」という言葉で講演を締めくくられました。

質疑応答の様子
 
森本講師(中央)、田中教授(左から2番目)、
講座参加者、事務局で記念撮影

立命館大学は、今後も地域・社会連携を通じて相互の信頼関係を築き、新たな価値の創造による地域の発展に貢献することを目指していきます。

関連ページ:コミュニティ共創プロジェクト (育てる里山プロジェクト)
OIC地域連携室自主事業(コミュニティ共創プロジェクト)|社会・地域連携の取り組み 大阪|社会・地域連携|立命館大学 (ritsumei.ac.jp)

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