インド・IITHと生命科学卓越パートナーシップに関する覚書を締結。ジョイントシンポジウムを開催
8月29日から30日に、仲谷善雄学長、若山守生命科学部長をはじめ生命科学部・国際部教職員および生命科学研究科大学院生が、インド工科大学ハイデラバード校(略称「IITH」)を訪問。同大学との「生命科学卓越パートナーシップ」に関する覚書の締結および両大学によるジョイントシンポジウムを開催しました。
IITH訪問に先駆け、8月28日に仲谷学長、若山学部長等関係者は、デリーの在インド日本国大使館を訪問し、有吉孝史次席公使と懇談しました。懇談では今般のIITHにおける覚書締結およびシンポジウム開催の報告を行いました。有吉公使からは、インドの高等教育情勢および経済産業情勢についての見解とともに、インド人留学生の受け入れや関連する大学からの魅力発信・プログラムのさらなる充実化等に係わり、立命館大学および生命科学部・研究科への期待が表明されました。
8月29日からは、ハイデラバードのIITHを訪問し、B. S. Murty学長との懇談および覚書の締結を行いました。IITHは、理工系教育で高い評価を受けるインド工科大学(略称「IIT」)の一つであり、日本の大学や企業との連携も積極的に展開している大学です。今回の締結の橋渡し役を担った生命科学部・堤研究室をはじめとする本学理系学部・研究者とも、さまざまな分野において連携が行われています。
覚書は、生命科学分野における教育・研究・イノベーションについての国際協力の促進を確認したうえで、インド・日本間の科学技術パートナーシップを強化し、両国の産業界を牽引する次世代人材の育成を目指すものです。
具体的には、「国際的な学術・研究協力の促進」として、生命科学分野における教員・学生の共同研究を一層促進し、博士課程前期課程または後期課程の研究の一部を共同で実施する教育研究モデルの検討を進めます。そして、「共同学術プログラムの開発」として、同分野においてダブルディグリープログラム(略称「DDP」)の設置を視野にいれた、相互的な教育交流プログラムの開発を目指します。その他、取り組みを通じた起業家スキルの育成支援および両大学と両国産業界との連携促進を行います。
覚書締結後に開催された、両大学のジョイントシンポジウムにおいて、Murty学長は「インドと日本の将来を担う方々がここにおられることは大変意義深いことであり、日本の大学との協力関係の中でも、立命館大学は私たちにとって特別な位置を占めています。我々の協力関係がより一層強化され、将来にわたりインドと日本の関係を深める役割を果たすことを期待しています」と述べ、立命館大学ならびに生命科学部・研究科とのさらなる連携についての期待を示しました。
仲谷学長は「IITHと立命館大学のフレンドシップは、日本そして世界の未来に貢献するものと確信している。生命科学分野は世界が抱える社会的課題解決や産業発展に取り組むうえで重要な学術分野であり、両大学の連携をさらに強固にすることで世界水準の教育・研究の実現に挑戦したい」と述べ、両大学生命科学分野の連携をさらに進展させる意向を示しました。
続いて、本学生命科学部およびIITH教員による研究プレゼンテーションが開催され、材料化学、生命情報、電気化学、応用物理化学、医用生体工学をはじめ関連分野の研究発表を行いました。翌30日には、両大学学生によるプレゼンテーションおよびポスターセッションが行われ、ジョイントシンポジウムは閉会となりました。
覚書締結およびジョイントシンポジウムには、仲谷学長とともに本学生命科学部から若山学部長、向副学部長、冨樫副学部長、堤教授、折笠教授、山下教授(国際部副部長)、生命科学部・国際部・立命館インドオフィス関係者が、IITHからはB. S. Murty学長、Ganesan Prabusankar教授、Tarun Kanti Panda国際部長をはじめ関係者が出席しました。
立命館大学生命科学部・研究科は、今回の覚書締結を契機として、これまでの連携実績をさらに進展させ、ダブルディグリープログラム(DDP)の設置検討をはじめ生命科学分野におけるIITHとのグローバルな連携をより一層進展し、次世代研究大学として教育研究の展開を進めてまいります。