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【SSH】中国で開催された国際サイエンスフェアで本校生徒がAdvanced Research Awardを受賞

2021年08月17日 高校
7月16日(金)~7月19日(月)の3日間、中国の北航実験学校(Experimental School of Beihang University)の主催でInternational Students Science Fair 2021(ISSF2021)が開催され、本校SSGクラス3年生3名が参加しました。12カ国から16校の科学高校等が参加しました。
ISSFは、2004年、本校とオーストラリアのAustralian Science and Mathematics School、タイのMahidol Wittayanusorn Schoolの3校で結んだSci-Math Internationalという約束の中で2005年から開催されているサイエンスフェアで、現在では、世界のトップ科学校の集まりであるInternational Science Schools Network(ISSN)のもとで、世界の科学校を会場として開催されています。今年は第17回の大会で、中国の学校が開催校となりました。立命館高校では2008年の第4回大会を開催し、現在はISSNの副会長校を引き受けています。今年度はコロナ禍の中オンラインでの開催となりました
今回のISSFでは、本校高3SSGクラスの生徒が「The freezing mechanism and ice formations of NaCl aquatic solution」というタイトルで化学分野の課題研究の研究発表を行いました。10分間の研究発表と5分間の質疑応答を立派にこなし、これまで意欲的に取り組んできた課題研究の成果を世界に発信することができました。
また、参加生徒は全員が国際的なチームに分かれてサイエンスクラスとサイエンスコンペティションという2つの活動に取り組みました。サイエンスクラス(生物)では、水質汚染問題の講義の後、少人数のグループで具体的な水質汚染の例を選んで、その原因、生態系に及ぼす被害、解決法などについて調べ、次の日にパワーポイントを見せながらグループごとに発表をしました。数学のクラスでは、無理数や累乗根についての講義を受け、その後各グループで数学に関する問題と解法について発表しました。サイエンスコンペティション(化学)では、Agが持つ抗菌作用やデジタル技術などについて学習し、その後ナノAgが含まれる製品を紹介し、その濃度が人間の体に悪影響を及ぼすかについて調べて発表しました。言語も文化も異なるチームメイトとオンラインで協力して活動するのは難しかったと思いますが、全員が積極的に取り組むことができました。
最終日の閉会式では本校生の研究が「Advanced Research Award」を受賞しました。この後、ISSFは2022年アメリカ、2023年オーストラリア、2024年イギリスでの開催が決まっています。このような貴重な経験を経て、世界を舞台に活躍する科学者が本校から多く育っていってくれることを期待しています。

<参加生徒の感想>

  • 各国の交流校が一同に会し、様々な研究発表を聞いたりイベントに参加したりすることで更に自分のスキルを高める必要があると感じました。自分の中でのメインイベントは研究発表でした。中学生の頃から研究を続けてきた集大成の一つとしてこの研究発表を楽しみにしていました。残念ながら今回はオンラインでの開催となってしまいオーディエンスの反応などを見ることはできませんでしたが、コメンテーターの先生から実験方法についてお褒めいただき大変嬉しく思いました。この研究発表では他校で行われている研究内容を同時に聞くことができます。物理・化学の会場で行われている研究発表を聞きましたが、どれもオリジナリティあるアイディアで医療や科学技術へ役に立つ研究内容であり大変感服しました。更に自分の研究も発展させていきたいと思います。今回の参加を経て、今後自分の知識を増やし、またそれをアイディアとして科学に貢献することができる人間へと成長していきたいと思います。
  • ほぼ初めてこのような大きなフェアに参加したのですが、とても良い経験になりました。多くの国が参加していることから多くの文化や各国のICT技術の素晴らしさを改めて痛感させられました。サイエンスコンペティションではVRを駆使したヘリコプターのレスキューを学んだのですが、技術の素晴らしさに感動しました。サイエンスクラスでは各チーム興味のある水質汚染について調べてプレゼンをしたのですが、最近話題になっているマイクロプラスチックの問題や核汚染など幅広い物でした。どの種類の汚染も初めて知ったことや、より深く学ぶことができたのでとても有意義な時間になりました。文化交流も私たちを飽きさせない工夫がされており各国の偏見混じりの質問に答えるコーナーがとてもユーモアに溢れていて楽しめました。このフェアを通して、近年発達しているICTと科学を絡めたアクティビティや人とのつながりの素晴らしさを学べました。
  • 今回ISSFに参加して、科学的な知識や英語でコミュニケーションをとる力に加え、フェアの進め方や魅力的な企画から多くの学びを得ることができました。特に印象に残っているのはサイエンスクラスという企画です。私は生物分野のクラスに参加し、水質汚染について学びました。現在、課題研究で水質改善に関する研究をしているので、私の研究につながる学びがあり有意義な時間となりました。翌日には少人数のグループでプレゼンテーションを行い、短い時間で準備して発表するという経験は、学校での英語の授業で培った力を試す良い機会となりました。サイエンスクラスに限らずどの企画でも、短期間でクオリティの高いものを作り上げる力がある学生が多くいることを実感しました。今回の研修から学んだことをJSSFやこれからの活動に繫げていきたいと思います。 

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