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【SSH】堀場製作所企画 高校生向け分析体験セミナー「宇宙」と「はかる」に参加
2022年01月06日
高校
12月19日(日)に「堀場製作所」のグループ会社「堀場テクノサービス」の本社ビルにて行われた分析体験セミナーに高校2年生の4名が参加しました。堀場テクノサービスは小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」から持ち帰った砂や石などの試料の分析に参画されました。このセミナーでは、分析の際に使用された堀場製作所の「蛍光X線分析装置」を用いた実習や、分析に携わられた研究者との対談に参加させていただきました。
第1部では、実際に「リュウグウ」の試料の分析に用いられた「蛍光X線分析装置」を用いて、軽石に含まれる元素の種類と量を測定しました。この装置は非破壊・非接触で貴重な「リュウグウ」の試料を測定することができます。生徒たちは実際に使用されたものと同じ装置での実習ができることに心躍らせて、熱心に取り組んでいました。
第2部では4名の研究者の方々との対談が行われました。
橘 省吾教授(東京大学、JAXA宇宙科学研究所)初期分析 統括
圦本 尚義教授(北海道大学)初期分析 化学分析チームリーダー
森田 麻由様 小野瀬 森彦様(株式会社堀場テクノサービス) 化学分析チーム
生徒たちは事前学習のときに持った疑問から、「構成元素の分析から小惑星や太陽系の歴史を調べるまで、どれぐらいの時間がかかるのか」や「試料を採取した場所はリュウグウのどのようなところで、どのようにしてそこに決めたか」といった質問をさせていただきました。4名の方はそれぞれの質問に大変丁寧な回答をしてくださり、生徒の科学への興味関心がさらに高まりました。
生徒たちはこのセミナーの体験を経てさらに科学を追求することへの意欲を高め、宇宙という壮大なスケールの探求に夢を膨らませていました。今後この経験を活かしてさらに課題研究活動に熱心に取り組んでいってくれることと思います。
<生徒の感想より抜粋>
- 研究の基礎となる「はかる」に注目することは必要不可欠な要素であることを学びました。今回は、宇宙という分野に焦点を当てたものでしたが、今後課題研究を行う際にも、さらに「はかる」を意識しながら研究しようと思いました。
- 私は自分の課題研究で行き詰まり、モチベーションも下がってしまっていたのですが、今回いろいろなお話を聞いて、違ったアプローチ方法を考えて再び頑張ってみようという気持ちになりました。橘教授が仰っていた「準備はものすごく時間がかかるけど、実際にするのは一瞬」という言葉が私はすごく印象的でした。それを聞いて、私は時間かけてきちんと準備をしていたとは言えないな、知識面での準備が全然足りなかったなと思いました。思うような結果が出なかった原因を突き止められないのも、今後の研究予定が上手く立てられないのも、私の知識が足りていないからだと改めて痛感しました。今からたくさん論文を読んだりして、知識を増やしていこうと思います。