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【SSH】高校3年生2名が国際学会で研究発表を行いました
2022年03月11日
高校
2022年3月7日(月)、すでに卒業式を終えた高校3年SSGクラスの生徒2名が、2022 IEEE 4th Global Conference on Life Sciences and Technologiesでこれまで取り組んできた課題研究の発表を行いました。
IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)は、アメリカ合衆国に本部を置く電気・情報工学分野の学術研究団体(学会)、技術標準化機関で、今回の学会は千里ライフサイエンスセンターで行われました。
「The Relaxation Effect of Music and Natural Sounds」というタイトルの今研究は、音楽と自然音のリラックス効果に関する研究です。一部の音楽は自律神経に影響しますが、それとは別に自然音は情動を引き起こすことで中枢神経に影響するのか、またこの2つを組み合わせると相乗効果が見られるのかを調査しました。実験は、被験者にそれぞれの音を聞かせてアンケートに回答させるもの、脳波と心電図を測るものの2種類行いました。結果、音楽と自然音を組み合わせた音源は、安定したリラックス効果を与える傾向があることが分かりました。また、脳波と心電図から、組み合わせたことでよりリラックス効果が強調される傾向があることが分かりました。結論として、自然音が中枢神経に影響を与え、音楽と組み合わせることでその効果が増すという可能性が示されました。
今研究は11月に本校主催で実施された高校生のための国際学会Japan Super Science Fairにおいて成果発表したものですが、その後立命館大学理工学部の先生にご指導をいただき、さらに発展させた内容が今回、査読付き国際学会での発表という大きな成果につながりました。
大学入学を前に大きな経験をした2人が、今後ますます活躍してくれるものと期待しています。立命館大学理工学部の岡田志麻先生、研究室の大学生・大学院生の皆様に大変お世話になりました。この場を借りて御礼申し上げます。
<参加生徒の感想>
- 今回の経験を通して僕は、研究活動に対する意識が変化しました。研究に関しては、自分達だけでは調べきれなかった細かな条件の設定方法や様々な実験方法を先生に教えていただきました。大学院生の方々にも実験を支えていただき、学会で発表出来るほどの研究を行うことができました。その中で、自分の研究の可能性を徐々に感じ、研究に対するモチベーションがかなり向上しました。学会の発表では、JSSFでの経験が活き、英語での発表も質疑応答もこなすことができました。他の参加者は大学生や教授ばかりで、その方達の最先端の研究も沢山聞かせていただきました。今の自分にはまだ難しい研究ばかりでしたが、明確なイメージを持つことができたので、これからさらに深く研究をしていきたいと思いました。とても貴重な経験をさせていただき、先生方と大学院生の方々には本当に感謝しています。
- 今回の研究で私は大学の方々のすごさを感じることができました。私は今回初めて大学生や大学の先生方と一緒に実験やプレゼンテーション準備を行いました。高校の3年間である程度プレゼンテーションには慣れていると思っていました。しかし、大学生の方々は実験計画の立て方からパワーポイントの作成方法まで高校生とは比べ物にならないほど効率的で合理的でした。これから先輩方のようになれるように頑張ろうと思いました。