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【SSH】タイMahidol Wittayanusorn Schoolへの交換交流科学研修実施

2023年09月05日 高校
 今夏、本校生10名(2年5名、3年5名)が、8月10日から19日までの10日間、タイのMahidol Wittayanusorn School(MWIT)との交換科学研修に参加しました。 MWITSは、国立マヒドン大学に隣接した学校でタイ国内初の理数教育重点校です。バンコク市から西へ、世界一の仏塔で知られるNakhonpathom県のSalayaという町に位置しています。
 今回の研修プログラムの大きなテーマの一つにタイ生徒と本校生の共同課題研究があります。本校3名、MWIT3名、計6名の生徒が、MWITのJiroat Sangrattanaprasert先生の指導のもと、植物の生長に関する環境が与える影響についての共同研究を行っています。立命館とMWITのそれぞれの学校で条件を変えてトウガラシを栽培し、様々なデータを計測することで比較し、違いが生じるかを継続的に研究しています。12月に本校で実施する共同研究発表会であるICRFでの研究発表につなげていく予定です。

以下、プログラムの一部を紹介します。
8/10(1日目)
 朝、7:30に空港集合し日本を出発しました。現地時間の19:00(時差-2時間)、スクールバスで学校に到着しました。MWIT滞在中は、生徒は寮での宿泊になります。

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8/11(2日目)
 カフェテリアでの朝食後、朝8:30から「生物」「技術」の授業がありました。「技術」ではレーザーカッターを使って各自がデザインしたものを木材で加工するという課題でした。難易度が高く、生徒は苦戦しながら取り組んでいました。午後は、家庭科の授業に参加し、伝統的なタイ料理の「パッタイ」を校長も参加し、一緒に作りました。

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8/12~14(3~5日目)
 週末は、ホストファミリーとホテルに宿泊し、校外で過ごしました。タイの有名な観光地であるパタヤビーチに連れて行ってもらい、ゾウに乗るなどタイならではの経験ができました。

8/15(6日目)
 月曜日の全校集会で、参加生徒全員が一人ずつ挨拶させていただきました。頑張ってタイ語で挨拶した生徒もおり、大きなリアクションがありました。午前は「化学」でpH指示薬を使って、環境問題を学ぶ授業でした。生徒は、試薬調整に苦労しながらも、酸性雨の影響を実験室内で再現できることができ興味津々でした。午後は「施設訪問」で大学の植物園を訪れました。タイではいろいろな植物が民間薬として伝承されており、どのように商品化されているかなど、特色ある展示があり、体験しながら学ぶことができました。

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8/16(7日目)
 毎週水曜日、MWIT男子生徒は、学校でなく軍でのトレーニングがあります。そのためこの日は一日、文化施設訪問としてタイのグランドパレスや寺院(巨大な涅槃像で有名です)を巡ったり、博物館でタイの伝統文化に触れたりし、貴重な経験ができました。
 夜は天文学の授業があり、夕食後もいろんな企画が目白押しでした。

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8/17(8日目)
 今日は午前中、「ダンス」「器楽」でした。タイの伝統的なステップを学び、竹で作られた楽器をみんなで演奏しました。午後は「英語」と「タイボクシング」の授業でした。バンテージの巻き方から指導していただき、ミットにコンビネーションでパンチとキックを打ち込みながら、本格的な動きを学び、エクササイズすることができました。

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8/18(9日目)
 MWITの最終日は鉄道博物館でタイの鉄道の運行指令施設と証券取引所を見学しました。タイの鉄道にも日本企業の名前があるなど、様々な日本の企業が他国のインフラに関わっていることが実感できました。また証券取引所はワンフロアが金融について学べる体験型の施設になっており、生徒は楽しみながら経済を学ぶことができたようです。
 午後はカフェテリアで盛大なフェアウェルパーティーを実施していただきました。夕食を取りながら、それぞれに別れを惜しみ、一緒に歌やダンスで盛り上がりました。

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8/19(10日目)
 深夜にタイを出発して、朝、関西国際空港に到着しました。それぞれお土産と思い出のたくさん詰まったバッグを抱えて帰路につきました。

【参加生徒感想(抜粋)】
●  タイの研修に参加する前、英語で話してたくさん友達を作ろうという目標だけではなく、タイの文化を知って少しでもタイ語を学ぼうという目標を立てました。タイに行く前にタイ語のフレーズを少し勉強して毎日試してみるとワクワクするし、バディの子ももっといろんなことを教えてくれて、本当に充実した研修でした。自分がやったことのないことを体験することで新しい刺激を受けて、毎日次の日が楽しみでした。普段の生活でもそう思えるように、毎日何かにチャレンジしたいと思います。
●  今回の研修でMRTパープルラインの車両基地見学で自分の将来の夢をより具体的に想像することができました。自分は社会基盤に関わる仕事をしたいと思っています。特に運用体制やシステムについて詳しく教えていただきました。また、この路線は日本の企業が建設に関わっており、日本の機械が使われているだけでなく日本の方も現地で働いておられました。日本の技術や職員さんが海外でどのように役立っているのか見ることができ、自分の将来に役立つ研修だったと思います。
●  今回の研修で、MWITの生徒たちはホスピタリティあふれる対応をしてくれて、僕たちにすごく優しくしてくれた。TISF(タイのサイエンスフェア)で会った子達に声をかけてもらって、覚えてくれて嬉しかった。前の時よりも英語上手くなったねといろんな人から言われて、自分の英語の成長を感じた。サイエンスの授業は知らないこともあったけれど、英語で内容を理解をすることができた。自分の研究を紹介する時があり、上手く英語で伝えられてよかった。いつかタイにもう一度行く時に、いろんなことを話せるように英語も課題研究も頑張ろうと思った。
●  今回の研修は今まで参加してきた研修とは違い、MWITの生徒と一緒に様々なことを体験したり、一緒に研究について考えたりと、常に一緒に過ごすことが多かったと思います。そんなときに前までは、疲れてしまうと英語が疎かになったり、楽しむことを忘れたりしていたけれど、今回の研修ではそれらを意識して過ごすことができたと思います。また、MWITの生徒の生徒と最後まで楽しむことができ、今までしたことのない経験をたくさんすることができました。
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