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【SSH】夏季国内科学研修(東京)を実施しました
2025年09月08日
高校
7月28日(月)・29日(火)の2日間にわたり、全校から募集した高校生28名が参加し、東京での夏季国内科学研修を行いました。本校では総合的な探究の時間を使って、それぞれの生徒が課題研究に取り組みます。課題研究を深めるためには、幅広い科学の知識や、大学や社会で行われている実際の研究活動に触れることが有益です。東京にある最先端の研究施設・大学・科学館を訪問し、科学技術の最前線を知ることで、参加生徒の理系分野への関心や進路への意識を深めることを目的にこの研修を企画しました。
1日目は、高輪ゲートウェイシティのLiSH Labを訪問しました。LiSH Labは今年の5月にJR東日本が開設した共同実験室で、環境・モビリティ・ヘルスケアを重点テーマに新たなソリューションを生み出し、社会実装するための日本最大級の実験場です。高輪ゲートウェイシティのロボットと共生する近未来の街に驚きを隠せず研修がスタート。LiSH Labではスタートアップ企業を支援する環境生命科学系のシェアラボを見学しました。続いて、本校卒業生の于 賢洋さんから「月の研究」に関する講義をしていただきました。講義の後には、于先生へ積極的に質問をする生徒も見受けられました。その後、東京農工大学を訪れ、「原子と光で磁場を測る〜量子センシング入門〜」の講義を受けました。講義の中では、「答えは知ることではなく、あくまでも考えること」だと学びました。最先端科学の研究室を4か所見学し、数年後の自分の研究している姿や大学生活のイメージをつかむことができたようです。
2日目は日本科学未来館を訪れました。未来館は2001年に開館した科学館で、科学技術への理解を深め、人々がともにより良い未来をつくるためのプラットフォームと言えます。ここでは、探究学習プログラムを活用しながら展示を見学しました。いつかは自分にもくる老いをモデル体験したり、思いもつかないような研究を知ることができたりしました。見学の後で、グループごとに学んだことを整理し、学びの成果や展示を通した自分たちの考えを発表しました。
今回の研修を通じて、生徒たちは普段の学校生活ではなかなか得られない多様な学びを体験することができ、科学技術が生み出す新しい可能性を実感する貴重な機会となりました。参加生徒たちは、まち・研究者の言葉・未来を見据えた展示等から多くの刺激を受け、自身の課題研究や将来の進路をより具体的に考えるきっかけが得られました。
【研修中の様子】
【参加生徒感想(抜粋)】
- LiSH Labのような様々な企業からの投資を受けられるような場所が整備されていて、たくさんのスタートアップ企業が集まって研究をしているのは大変興味深かった。将来こんなところで働きたいと思ったし、LiSH Labのような環境がアイデアを出すには大切だと感じた。
- 于先輩のお話を聞き、SSGの先輩がご活躍されている様子を知り、自分も先輩のようにやりたいことと好奇心を忘れずに今後も歩んでいきたい。この研修をきっかけに将来どうなりたいか、というものが少し明確になりました。
- 東京農工大学では自分自身で考えて、言葉にまとめるという大学の学びの難しさを知ることができました。疑問を持って、結果から考えてみることは大切なことだと思った。
- 自分の課題研究や将来やりたいことの参考になりました。特に日本科学未来館の展示がわかりやすく、知ってもらう工夫がたくさんあって、私も誰かに夢や希望を与えられるようなデザインをしたいなと思った。今学んでいることが将来の地球を変える一部分になるかもしれないと思うと頑張ろうと思えた。
- 日本科学未来館では科学の力が社会や地球全体にどのように貢献できるかを考えるきっかけとなり、自分ももっと科学の知識を深め、地球益のために行動していきたいと思った。この経験を通して、自分の課題研究にもより深みを持たせたいと思った。