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【SSH】第17回科学教育の国際化を考えるシンポジウム開催「未来を創る学びをすべての子どもたちに~国際科学教育の推進ビジョン~」
2026年02月25日
高校
2026年2月6日(金)、本校にて「第17回 科学教育の国際化を考えるシンポジウム」を開催しました。
立命館高校では、今年度が先導的改革Ⅱ期の最終年度にあたり、24年目となるSSH研究開発を終えようとしています。日本で最も長く指定を受けているSSH校として、国際科学教育の普及を担うハブ・スクールとしての責任を強く認識しています。今年度のシンポジウムは、「未来を創る学びをすべての子どもたちに~国際科学教育の推進ビジョン~」をテーマに実施し、全国から約50名の先生方および教育関係者の皆様にご参加いただきました。
午前中には、理科の市川美恵教諭(生物)、山田大智教諭(物理)による、インターネットを使わない測定方法の考案と実行、さらに測定方法による精度や再現性に関する課題研究授業、数学科の廣松光一郎教諭による、信頼区間を用いた区間推定と帰無仮説検定の応用として、多重比較と検出力に関する統計的な推測に関する数学授業、さらに英語科の武田菜々子教諭による、Brain Implant Deviceを題材とし、Mediationに焦点を当てた生命倫理に関するScience Discussionの授業をご覧いただきました。
午後からは、高校3年SSGクラスによる課題研究の英語ポスターセッション(全26テーマ)を実施し、生徒たちの熱意あふれる発表に対して、参加された先生方が熱心に耳を傾け、積極的に質問をされるなど、センターアトリウムは大変活気に満ちていました。
その後、立命館大学グローバル教養学部 学部長 堀江未来先生より、「高校生は国際共同研究を通じて何を学び、どのように成長したか?」をテーマにご講演いただきました。続いて、24年間にわたるSSH事業の成果報告行いました。
さらに、生徒による口頭での課題研究発表として、生化学分野の“Efficient Method of Yeast Fermentation - Producing Bio-Ethanol -(廃棄果物類における効率的なバイオエタノール生成と発酵条件の研究)”および物理分野の“Development and Performance Evaluation of a Novel Wave Dissipation Structure for Floating Breakwaters(浮消波堤における新たな消波構造の開発と性能評価)”のミニ発表とインタビューを行いました。課題研究への取組や海外サイエンスフェアへの参加を通して、生徒が大きく成長し、将来の夢を具体化していく過程を感じていただけたことと思います。
シンポジウムの最後には、グループに分かれて参加者の皆様と意見交換を行いました。多くの熱意あるご提案やご質問をいただき、大変充実したシンポジウムとすることができました。
高校生が将来、世界を舞台に活躍するためには、高校時代に実践的な国際科学教育を経験することが重要と考えます。そのような機会が日本全国に広がることを願っております。立命館高校では、今後とも国際科学教育の充実と普及に向けた取組に尽力してまいります。引き続き、皆様のご指導・ご支援を賜りますようお願い申し上げます。
【参加者ご感想(抜粋)】
- 国際共同研究に今年度から複数参加していて、確かな手応えを感じつつもお金と手間のかかる取り組みに、これが本当に効率の良い方法なのかと自問自答していました。そこで今回のシンポジウムに参加して、基調講演等を拝聴し確かに効果があるということを再確認できました。また、将来国際社会で活躍できる科学技術系人材を育成するという、SSHの目標にこれだけアプローチできている学校があるということで非常に感銘を受けました。
- SSHについてしっかりしたイメージがなかったところで、シンポジウムに参加させていただくことでSSHがどのように生徒たちに役立っているのかがわかりました。
- SSHだけではなく、非SSH校もぜひとも参加していただきたいシンポジウムだと思います。多くの先生たちにぜひとも参加していただきたい、素晴らしい会です。
- 公開授業・成果報告・ポスター発表が一体化しており、「探究―教科―発信」を学校全体の仕組みとして回す具体的な運用モデルを、授業設計と生徒の学びの姿の双方から把握できた。特に、統計的推測を課題研究の基盤技能として教科に落とし込む方法と、英語運用力を学校のシステムとして底上げし、最終学年で国際発信につなげる設計は、他校でも転用可能な実践知として有益であった。
- 生徒のいきいきした姿を見ることができ、ゴールを具体的にイメージすることができた。
- 生徒の皆さんのポスター発表では、詳細まで研究されているのが伝わった上に、堂々と発表されている姿が印象的でした。全体会での生徒さんの発表・インタビューでも自信に溢れいきいきとされていたのを拝見し、驚きました。きっと多くのご経験があってこそだろうと、まさに「未来を創る」存在であることを実感しました。
- 協議でも他校の先生方との交流から視野を広げることができたように感じています。成果報告からも伺えた、立命館高校の徹底された環境づくりは、本当に参考になりました。
- 生徒さんの自信を持った発表を見させていただき、安心して学べる環境の構築のすばらしさ、生徒さんの努力の過程を直に体感し、今年も感動あるシンポジウムでした。ありがとうございました。
- 指導されている先生のパワーが伝わりました。生徒たちが自由に考え、発想する力を伸ばしている姿を見て、与えるだけではなく、もっと生徒の力を伸ばせる題材を工夫しなければと感じました。(課題研究公開授業)
- 数学Bでは統計的な推測を中心に、標本から結論を導く際の前提確認、推測結果の解釈、結論の妥当性の吟味までを一連の学習活動として扱っており、単なる計算技能にとどまらない「データに基づく判断」の指導が徹底されていた点が非常に参考になった。課題研究で扱うデータ利活用を教科の中で体系的に位置付けているため、探究と教科が自然に接続していることを実感した。(数学公開授業)
- 11月のJSSFに参加させていただき、貴校の生徒さんたちの英語力、パフォーマンス力、度胸、コミュニケーション力に大変感銘を受けましたが、それを支えているのがこの授業なのだと納得しました。ゼロからスタートされ試行錯誤しながら長期的な目標を確実に達成されていったお話は、悩み多き英語教員に衝撃とともに勇気を与えるものだともいました。生徒たちの、間違いを恐れず堂々と話す姿、友人の話をきちんと受け止める姿、そしてそれに対して意見を言う態度。つくづく感心しました。非常に勉強になりました。ありがとうございました。(英語公開授業)





