Voices for future leaders修了生紹介

1期生

川端 和世

川端 和世Kawabata Kazuyo

ディメンショナル・ジャパン・リミテッド
リージョナルディレクター&
ヴァイスプレジデント

  • インスティテューショナル サービス部 部長
  • リージョナルディレクター&ヴァイスプレジデント

立命館西園寺塾を通じてのご自身の変化や成長について

事物を時空縦横に俯瞰し、深堀りする姿勢が緒についたことがなによりの成果であると思います。比類ない講師陣ラインナップと講義内容はもとより、ディスカッションやフィールドワークを通じて、各業界第一線で活躍しておられる塾生の皆さんの多様な視点と取り組み、基となる価値観に触れ貴重な気づきを沢山いただき、自身が属する業界の展望と果たしえる役割を再考するための材料と刺激にあふれた一年となりました。集中と選択にも弾みがつき、時間の概念も変わったように思います。来る10年のライフ・デザインの種を探しての参加でしたが、十分に適う内容・経験・出会いでした。

特に印象に残っている講義・フィールドワーク・出来事はどのようなことでしょうか。また、その理由についてお教えください。

筆頭は、中川毅先生の「古気候学が映し出す未来」。全く無関係のように見えた二冊の指定文献 『禁断の市場フラクタルで見るリスクとリターン』ベノワ・B・マンデルブロ、リチャード・L・ハドソン(2008)、『チェンジング・ブルー―気候変動の謎に迫る』大河内 直彦(2008)が説く自然界や数学界に共通する現象は事物を考える際の既存の枠を取り払うに十分なインパクトがありました。金融業界に身を置く者として、「本当の金融システムがどのように機能しているのか」「誰もが安全に使えるような金融システムの構築」への問いかけは常に留め置きたい視点です。
中島隆博先生の「悪の哲学 中国哲学の想像力」は、最も魅かれた講義のひとつです。個人として、また社会の構成要員として、改善努力を続ける為の思考力・想像力鍛錬を促す刺激に満ちた内容でした。授業後の塾生間ディスカッションは多様性が浮き彫りとなり、大変興味深かったです。
圧巻は、京都でのフィールドワーク。立命館だからこそ実現できた内容であったと思い感謝しています。数百年の時を超えて受け継がれてきた華道・茶道・神道・仏教、そして和食文化の本流を支える皆様方のお話を直接うかがえたことは、十年後に振り返ったときに、「自身の価値観の定礎となった」と言える経験であったと思います。

西園寺塾を修了して1年たった今、思うこと

西園寺塾での学びと出会いを活かすのはこれからだとの思いが共鳴し、OB会が発足しました。現在は四半期毎に同期生所属会社を訪問し、その理念や具体的な戦略・施策について知見を深める機会をいただいています。実務現場に触発され自身の取り組みを新たな観点から再構築したり、異業種の観点からのアイデアを自由闊達に交換したりと、創造力活性化の触媒として大変貴重な場となっています。