Voices for future leaders修了生紹介

7期生

長田 朋丈

長田 朋丈Osada Tomotake

株式会社三井住友銀行
経営企画部 全銀協会長行室長 兼 副部長

  • 株式会社三井住友銀行 
    経営企画部 上席部長代理
  • 株式会社三井住友銀行 
    経営企画部 全銀協会長行室長 兼 副部長

立命館西園寺塾を通じてのご自身の変化や成長について

西園寺塾への参加は自分の幅を広げる良い契機となりました。従来の自分は、職場と私生活という形で、オンとオフの二面しかなかったと言っても過言ではありません。同僚との懇親もあくまで仕事の延長線上のような感覚でした。一方、西園寺塾は、企業派遣といえども業務とは全く切り離された内容であり、講師・塾生、そしてスタッフの方々も当然ながら職場の人間ではありません。そして講義への参加、課題への取り組みは物理的かつ内容的にも非常にハードであり、私生活にはない緊張感がありました。従って、職場でも私生活でもない、新たな一面が自分に加わったという感覚を覚えました。

今までの私は、とにかく自身の職場で120%の成果を実現することを目指して業務に邁進してきましたが、一歩引いて外の世界を幅広く見ることで、仕事に向き合う姿勢や取り組み方について新たな気づきを得ることができ、目指すべきゴールについてもその地平を大きく広げることができました。また、私生活においても変化が生まれつつあり、今までは仕事というオンに対して、私生活を単なるオフとしてのみ捉えていたところがありましたが、リラックスしつつも、人間力を高めるという目標を持って、より有為に過ごそうという意識で過ごしています。

西園寺塾では、知識やテクニックの習得を目的とするのではなく、より大きな企業人となるべく、「人間力を鍛えたい」と考えていたので、その目的は一定程度達成することができたと思います。今後はその目的を更に実現していくべく、ここで得た契機を活かし、学びを継続していくとともに、大切な知己との交流を深めていく所存です。

特に印象に残っている講義・フィールドワーク・出来事はどのようなことでしょうか。また、その理由についてお教えください。

  1. 中島隆博先生(東京大学 教授)の講義
    一度目の講義においては、正直なところ、課題図書の内容がよく理解できず、講義における先生とのやり取りも腹落ちしないまま通り過ぎていきました。しかし、半年あまりの西園寺塾での格闘を経て、二回目の講義は課題への取り組み、講義での先生とのやり取り、全てを抵抗感なく受け入れることができました。自身の成長を感じる講義でした。
  2. 韓国・中国・イスラム・アメリカ・イギリスなど各地域の現代史を学ぶ
    世界各地域の現代史を学ぶ機会を得られたことも良かったと思います。課題図書にあった通り、確かに学生時代の日本史の授業は現代史をやる前に時間切れでした。諸外国の現代史を学ぶことは日本現代史を正しく知ることに繋がり、世にはびこる周辺国に対する情緒的な認識を離れ、冷静な分析を行う契機となりました。
  3. 充実した京都フィールドワーク
    京都を訪れたのは7~8年前の家族旅行以来でした。当時は有名な観光スポットを中心に清水寺や慈照寺銀閣、鹿苑寺金閣などを観光しただけですが、今回の歴史・宗教史・伝統・文化を学んだ上でのフィールドワークは、当然ながら受け取る情報や感じ方は段違いで、大変充実した2泊3日を過ごすことができました。

今後の夢や目標を教えてください。

三井住友銀行を世界に冠たる金融機関へと発展させるために粉骨砕身努めていきます。その目標を、我が社を取り巻くあらゆるステークホルダーの発展に資する形で実現し、日本国、世界の発展へと繋げていきたいと思います。
もちろん、上記は今後の私の目標の全てではなく、将来、後天的に芽生える可能性のある使命感、築いていく社会的な大義を胸に、あらゆることに立ち向かっていきます。また、当然ながら、この過程において、家族の生活を守るとともに、自分を育ててくれた家族や周囲への恩返しを行い、先輩や後輩の期待にも応えていくつもりです。

未来の西園寺塾 塾生にメッセージをお願いします。

入塾の経緯は人それぞれだと思いますが、是非この機会を前向きに捉え、積極的に取り組んでください。西園寺塾の講義は基本的にはinteractiveな形で設計されており、講師や同期の方々と積極的にコミュニケーションを行うか否かで、得られる成果は格段に違ってくるはずです。
また、入塾当初は余裕がないかもしれませんが、西園寺塾を設立した方々がこの活動を通して何を実現したいと考えていたのか、そして塾生達はその想いにどう応えていくべきか、深く考えてみて欲しいと思います。私もまだ明確な答えを見つけられてはいませんが、少なくともそれを考えることで、講義や課題に取り組む意義をより強く感じることができたと記憶していますし、大げさかも知れませんが、個々人のそうした意識や思考が西園寺塾の伝統の形成に繋がると信じています。