樋口 能士教授 HIGUCHI Takashi
- 所属学科
- 環境都市工学科
- 研究室
- 大気環境工学研究室
- 学位
- 博士
経歴概要
1990年3月 京都大学工学部衛生工学科 卒業 1992年3月 京都大学大学院工学研究科衛生工学専攻修士課程 修了 1995年3月 京都大学大学院工学研究科衛生工学専攻博士後期課程 修了
研究について
- 研究分野・テーマ
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大気質・悪臭の評価と制御
- 研究キーワード
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大気質評価、生物処理
- 研究概要
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現在、環境大気の汚染が改めて問題となっています。我々の社会で「健康影響」を基準とした大気質指標は数多くありますが、「生活への支障」を基準とした指標はほとんどありません。そこで当研究室では、ヒトによる「においの感知」が妨げられることを生活への支障の一つと考え、その程度を測定することで大気の清浄度の指標としようと提言し、その計測方法の確立を目指しています。現在最も恐れられている大気汚染の一つに「PM2.5」(微小粒子状物質)がありますが、その主な原因物質が「VOC」(揮発性有機化合物)です。当研究室では、VOC削減技術の一つで、微生物によるガス処理技術である生物脱臭装置について、装置デザインの改良と微生物によるガス吸収機能向上という2つの側面から研究開発を行っています。
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道路沿道空気の捕集、ヒトの鼻と機械の双方を使って道路空気の汚染の程度を評価している。
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実用化を想定した生物脱臭装置試験機。ガスの流れやフィルター素材に独自の構造を有している(特許申請済)。
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インタビュー
研究者になったきっかけ
大学(学部)卒業後、大学院で修士課程(2年)、博士課程(3年)と在籍して研究を続けました。研究といっても地味な実験の毎日でした。大学院修了後はポストドクター(博士研究員)として研究を継続した後に立命館大学で働くことになりました。この道に進んだ理由があるとすれば、大学での指導教員の先生や研究室の先輩に憧れて、自分もその人たちの後を追いたい、という気持ちであったかと思います。自分で考案した手法の改善や興味の対象の観察を愚直に続けたい、という気持ちで現在まで働いています。世間の注目を集めるような華やかな研究よりも、ちょっと首をかしげるような個性的な研究がしたいと思っています。