コラム

多文化共生

 コロナ禍は、案外長く続いていますね。海外に行ってみようと思っていた人、海外から学びに来ようと思っていた人、またふるさとが日本以外にある方には、大変な時間となっていると思います。そんな中、どうしてもリアルな事象にはかないませんが、ビデオ通話などは、相手の顔をみて話ができて、技術の進歩に驚かされます。
 この技術を利用して、最近、毎週末、ロンドンのある学校が主催している、オンラインでの哲学カフェに参加しています。ファシリテーターの先生が2人いらして、毎週の課題をお知らせしてくれますので、この課題にそって、古今東西、哲学者のいろんな言葉から学び、簡単なワークをしていきます。
 このワークでは、ブレークアウトセッションもつくられて、2人で、あるいは、3~4名で話し合います。参加している人のバックグラウンドは様々。出身国もさまざまで、あるときには、イギリス生まれ、イギリス育ちの方と話し合いましたし、あるときは、アジア出身の留学生と一緒に話し合いました。いろんな背景をもつ参加者と話し合い、「あ、その感覚似ている」と感じることもあれば、「このあたりは大きく違う、おもしろいな」と感じたりして、新しい発見の日々です。それぞれの背景より、個々人の人柄によることも多いなとも感じています。
 ところで最近、沖縄の方から、「万国津梁(ばんこくしんりょう)」という言葉を教えてもらいました。もともとは、首里城の正面にある鐘にかかれている、こんなことばから来ているそうです。「琉球国は南の海の良いところにあり、中国と日本の間にある蓬莱(ほうらい)の島で、船で万国の津梁(しんりょう)、いわば架け橋となって貿易を行い、国に宝物が満ちている」。
 これをみて、この大学が蓬莱の島となって、かけ橋になっていったら、素的だなあと感じました。まさに、Beyond Borders です。異なる文化に触れて、ひらかれていく、そんなことが起こって、自然と橋がかかっていったらいいですね。
 サポートルームでは、English café、中国語茶館、韓国語カフェなどの企画をしています。随時、ホームページやmanaba+Rに配信しています。よかったら、時間のあるときに参加してみてくださいね。

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