こころの健康

<自律訓練法>

今日は、よく知られるリラクセーション法の一つ『自律訓練法』をご紹介します。

病院でもいろいろな体の症状の緩和に用いられたり、数年前のオリンピックではあがり防止に取り入れられたそうです。また、学校では落ち着いて授業ができるよう、企業では仕事の効率アップに毎朝実施しているというところもあるそうです。

自己催眠法の一種で、慣れてくると勉強や仕事の合間、電車の中でもわずか数分で全身をリラックスさせることができ、心身の疲れをとることができます。
座ってでも寝ながらでもできますので、夜寝る前や、夜中に目覚めて少し眠れないときなどにおこなうと、心地よく眠りに入ることができます。

全部で6公式あり、からだに注意を向けながら、順番に言葉をくりかえしていきますが、第2公式までで十分効果があります。同じ言葉をくりかえし使うことで、暗示効果が高くなります。

☞第1公式(四肢の重感):手足が重たい
☞第2公式(四肢の温感):手足が温かい
☞第3公式(心臓調整) :心臓が静かに打っている
☞第4公式(呼吸調整) :楽に呼吸している
☞第5公式(腹部温感) :お腹が温かい
☞第6公式(額涼感) :額が心地よく涼しい

ではさっそく、始めてみましょう。
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1.落ち着ける場所で、力が抜きやすい楽な姿勢をとります。ベルトや時計などからだを締め付けるものは外します。両手を軽く腿の上におき、椅子やソファーに深く座るか、両脚と両腕をやや開いて仰向けに寝ます。

2.ゆったりした姿勢で深呼吸をして、気持ちを落ち着けていきます。息をゆったり吐きながら、全身をリラックスさせます。気持ちが落ち着いてきたら、軽く目を閉じて「気持ちが落ち着いている」と心の中で数回、唱えます。十分に気持ちが落ち着いたら、公式に入りましょう。

3.第1公式「右うでが重たい・・・」>>>「左うでが重たい・・・」
      「右あしが重たい・・・」>>>「左あしが重たい・・・」
 (*手には重さがあるため、肩や腕などのからだの余分な緊張が抜けていると、自然と手の重さを感じるようになります)

  第2公式「右うでが温かい・・・」>>>「左うでが温かい・・・」
      「右あしが温かい・・・」>>>「左あしが温かい・・・」
(*リラックスするほど手足の温度は上がっていきます。また手足には温度があるため、十分にリラックスできると「温かさ」を自然に感じることができます)

4.最後に、からだに力を戻す「消去動作」をして、すっきりさせましょう。
 両手を強く握ったり、開いたりする。または、両手を組んで大きく伸びをする、首や肩を回すなど。(*就寝時は、消去動作をせず、そのまま眠ります)

いかがでしたでしょうか。くりかえすことで、少しずつ「重たさ」「あたたかさ」の感覚がわかってきます。ゆっくりと体に意識を向けながら、じっくりとその感覚を味わってみてください。


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