こころの健康

ボディスキャン瞑想

パソコンやスマホの画面を見る時間の長い生活をしていると、眼や脳が慢性的に酷使されて疲れがたまりやすくなります。疲れの溜まった脳に、ほっと一息、心と身体のつながりを回復させる時間をとることができるのが、マインドフル瞑想法のなかでもボディスキャン瞑想と呼ばれるものです。

ボディスキャン瞑想では、身体の各部位に順番に注意を向け、その部位の状態や感覚、筋肉のこわばり具合や重み、痛みやつまった感じがあるかどうかなど、じっくりと感じていきます。忙しい毎日のなかで気にも留めずにおろそかになっている身体からのメッセージを受け取ると、余分な力が抜けてリラックスしたり、心身の不調に早めに気づけるようになります。

頭のてっぺんから、足のつまさきまで、身体の各部位をじっくりとチェックしていきましょう。

<ボディスキャン瞑想の手順>

1.肩幅程度に脚を広げてゆったりと立つ、もしくは背筋を伸ばして椅子に座ります。

2.自然な呼吸を続けましょう。軽く目を閉じるか、床のあたりに視線を落とします。

     明るいところでは、太陽の光が自分の頭の上から身体の中に入ってくるイメージをするのがお勧めです。暗いところであれば、身体の各部位を懐中電灯で照らしてチェックしていくようなイメージでやってみましょう。

3.頭部から始めます。頭の表面、頭皮、頭の内部を光でくまなく照らしてチェックしてみます。

     こわばりや重さ、痛みなど、不快感に気づいたら、自然な呼吸に合わせて、その部位に新鮮な空気を送り、不快な感覚を息と一緒に吐き出すイメージで何回か呼吸します。多少でも不快感が和らいだら、次のパーツにスキャンを移動させます。

6.光で照らしていくイメージを続けて、両目、鼻、口周り、ほほ、顎など、それぞれ入念に感覚を意識してみましょう。

7.引き続き、首、両肩、胸、背中、お腹、お尻、太もも、ふくらはぎ、両足、足の裏と続けていきます。

これで終わりです。

時間がない時は、パソコンの作業で固まりやすい、頭から肩までだけ、首と背中だけ、と特定の部位のみ行うのも気軽にできていいですね。

勉強の合間に1分間行うだけでも、緊張状態がほぐれて、コリや疲れが予防できます。

また、マインドフル瞑想として「現在の経験」に注意を向け続ける心の筋トレにもなりますので、過去や未来のことを思い悩んでしまう癖の修正にも役立つでしょう。

ぜひ試してみてください。