留学体験者の声

池田 智幸

留学先
武漢大学
2005年9月~2007年7月

留学したきっかけは?

武漢大学に私の専門分野では非常に有名な先生がいらっしゃったので、その先生の教えを請いたいと思ったこと。また、実際に中国に住んで中国語を身に付けたいと思ったこと。この二点がきっかけです。

どんな方法で行きましたか?

文部科学省が窓口となっている「中国政府奨学金」制度を利用して留学しました。

どんな準備をしましたか?

衣類や薬などの必需品以外について言うと、自分の使っている銀行のカードを海外のATMでも使えるタイプのものに変更する、トラベラーズチェックを準備する、ノートパソコンを購入する(留学前にウイルス対策ソフトを必ずインストールしてください。またトラブルに備え、リカバリーCD-ROMや説明書を持ってゆくことを強くお勧めします)、などです。
歯医者に行って歯の検査・治療も行いました。なお、私自身は肝炎や日本脳炎などの予防接種は受けませんでしたが、不安がある方は受けられることをお勧めします。
中国語に関しては、正直全く準備しませんでした(苦笑)。

平均的な1日の生活を教えてください。

漢語班(中国語クラス)に参加していたときの一日は次の通りでした。
午前中は中国語の授業。昼食と昼寝をはさんで、午後から中国語の授業があるときは授業に向かい、ないときは自室で授業の予復習をするか、図書館で本を読んでいました。
夜は、授業の予復習以外に、日本語学科の学生さんと相互学習をする、「聴力(リスニング)」の練習をかねてテレビ番組を見る、などをしていました。
たまに、留学生仲間と飲みながら色々な話もしましたよ。

一番困ったことは何ですか?

留学中に親知らずが生え、留学終了までは到底我慢できない痛さだったので抜いたことです。顔は膨れ、三日ほどお粥などの柔らかいものしか食べられないなど、散々でした。

一番おいしかったものは何?

武漢の朝食の定番「熱乾麺(热干面、ルー・ガン・ミィエン)」です。茹でた麺の上にネギや干した大根などをトッピングして、その上にゴマだれをかけ、かき混ぜて熱いうちに食べる麺です。日本に帰国した今でも、あの味が懐かしいですね。

一番まずかったものは?

香草(シャン・ツァイ)。中華料理には必ずといっていいほど出てくる食材です。
留学前から苦手なのは分かっていて、「留学中に絶対に克服するぞ」と意気込んでいましたが、結局克服できませんでした。

帰国後に困ったことはありますか?

全てにわたって物事の進み具合が速くて、せわしなさを感じたことです。あと、昼寝をする習慣がついたので、昼寝をしないと夕方ぐらいに眠くなること。今でも、昼寝をしたいなあと思うことがしばしばあります。

あなたが留学前と変わったのはどんな点ですか?

精神が図太くなった所。少々のことでは物怖じせず、突発的な出来事にも対応できる術を持ったと思います。

帰国後に役立ったのはどんなことですか?

まずは中国語のリスニング能力の向上。最近観光や留学で日本に来る中国人が増えていますが、彼・彼女たちの何気ない会話が聞き取れるのはやはり嬉しい限りです。
また、実際に中国で二年間生活した分、日本のマスコミの中国報道に対して自分なりの見解を持てる様になりました。

最後に、中国留学を考えている人に何かひとことお願いします。

漢語班で中国語を学べば、世界中の人々からやってきた留学生と交流することができます。そして、彼・彼女たちと結ばれた友情は大事な宝物となるはずです。また、留学生活には様々な苦労が付き物ですが、その分思い出にもなるし人間的にも大きく成長できることでしょう。
中国留学を考えている皆さん、条件が整えば思い切ってチャレンジしてみてください。

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