留学体験者の声

山中 萌子

留学先
上海交通大学
2007年9月~2008年8月

ひとこと

高校生3年生の夏、たまたまChaiというCDを聞きました。サントリーのウーロン茶CM曲を集めたCDなのですが、これが私の中国語との始めての出会いでした。
それ以来中国語が大好きになってしまった私は、立命館大学で中国文学と中国語を学び、1年間の交換留学にも行ってしまいました!ここではその留学体験を紹介させていただきます。
フォトギャラリーもどうぞ見てくださいね♪

留学したきっかけは?

●中国語が大好きだから!
●子供の頃から「留学したい、外国で暮らしてみたい」という思いがあったから

私は高校生の頃に中国語に出会い、その音の世界に惹かれて中国文学に興味を持つようになりました。大学生になって立命館で漢詩や中国語を学ぶうち、「もっと中国語を自由に話せるようになりたい。中国で生きた中国語を学んで、現地の人と交流して、中国の文化に触れられたらどんなに楽しいだろう!」と考えて、思い切って中国留学をすることに決めました。

どんな方法で行きましたか?

立命館の1年間の交換留学プログラムを利用して行きました。この方法を選んだ1番の理由は、両親が安心できるからです。

どんな準備をしましたか?

●書類提出や手続き
立命館の国際課の窓口を通じて現地大学へ入学手続きをしました。たくさんの書類や情報を整理し、期限内にいくつもの手続きをこなすのはとても大変でした。けれど交通大学から入学届けが届いたときは、嬉しくてたまりませんでした!

●情報収集
国際課主催のガイダンスに出席して、留学の基本知識などを得ました。個人的には、上海交通大学HPでカリキュラムや年間スケジュール、寮の様子などを調べました。また先輩や現地の知人から、学校周辺の様子や留学生活の詳しいお話を伺ったりもしました。

●国際キャッシュカードの準備
中国のATMで日本の口座からお金を下ろせるよう、日本の銀行で国際キャッシュカードを作りました。

●語学学習
立命館の中国語の授業にしっかり参加しました。

●荷造り(出発1ヶ月前)
必要書類一式、パソコン、電子辞書、観光ガイド、シャンプー、コンディショナー、洗顔剤、お化粧品、薬、衣類、タオル類、お金、ルームメイトへのお土産として小さなお菓子の包みをいくつか、1年間いつでも使える航空券、日本語の小説数冊 など

女性の場合、留学先に色々なものを持って行きたくて困ってしまうものです。けれど交通大学の周辺にはデパートもスーパーもあって、必要なものはすぐに手に入る環境です。割高ですが日本の商品も豊富にあります。
ドライヤーといった電化製品は、中国で買っても良いでしょう。電圧が違うので、日本製品は変圧器が無いと使えないのです。携帯電話も現地で調達するほうが、通信費が格段に安くすみます。

平均的な1日の生活を教えてください。

午前か午後に、1日3時間授業に出ます。それ以外は自由時間です。

■私のある1日:平日、午前に授業
06:00 起床
06:10~06:50 校内の芝生でウォーキング
07:00~08:20 身支度と朝食
08:30~10:00 1限目(90分)
20分休憩
10:20~11:50 2限目(90分)
12:00~13:30 クラスメイトとお昼ご飯
14:30~17:30 中国人の友人と相互学習(90分ずつ)
18:00~20:30 留学生仲間とゆっくり夕食。夕食後は誘い合わせて買い物に行ったり、友人の部屋に遊びに行ったり。
20:30~21:00 お風呂
21:00~24:00 授業内容の予習・復習や自習、相互学習の準備など。

午後に授業がある日は、前日に夜遅くまで勉強をして、翌日ゆっくり朝寝坊するなんてこともしていました。
自由時間中は相互学習の他にも、友人と上海市街に観光に出かけたり、のんびり散歩を楽しんだり。週末の夜ともなれば、夕食後に映画を見に行ったりもしました。
勉強と遊びのバランスが程良くとれて、毎日が楽しくて仕方ありませんでした。

一番困ったことは何ですか?

●毎日外食ばかりだったこと
交通大学の寮にはキッチンがあるですが、使える調理器具は電子レンジだけ。とてもお料理なんてできません。気がつけば学校の周りのレストランをローテーションしていました。おかげで体重が・・・。学外の寮に住む友人がホームパーティーを開いてくれたときは、皆で友人の手料理に群がって食べたのを覚えています。

一番楽しかったことは?

●外灘にクリスマスディナーに出かけたこと
留学中、何か強烈に思い出に残ることをしたいと考えていたので、思い切ってクラスメイトと誘い合わせて、外灘でクリスマスディナーに出かけました。外灘という世界的に注目されるスポットで、洗練されたお料理やもてなしを経験できたことは、大きな学びになりました。

●卒業式で留学代表のスピーチをしたこと
卒業式で代表スピーチをさせていただいたのも良い思い出です。初めての経験でとても緊張しましたが、一生懸命考えたスピーチを終えたとき、胸にこみ上げるものがありました。1年間の留学生活を締めくくる、最高のイベントになりました。

一番おいしかったものは何?

何を食べても美味しかったです。上海の食べ物は日本人の好みに合うようです。

●生煎(シェンジエン)
焼き小籠包です。学校の門を出てすぐのところに包子のお店があり、そこで良くこの生煎を買って食べていました。2元と値段も安く、生煎が焼きあがる時間には大勢の人が列を作って順番待ちをしていました。生煎は中国人にとどまらず観光客にも人気の食べ物で、街のいたるところで食べることができます。

●麻辣?(マラタン)
野菜やお肉、卵などが入った辛いスープで、食べると涙と汗が噴き出てきます。寒い冬の夕食にぴったりです。風邪をひいたとき麻辣?を食べて、あっという間に全快したことがあります。辛い物好きな方にはぜひ挑戦してもらいたい一品です。

一番まずかったものは?

変な日本食レストランで食べた日本食。だしとお醤油がダメなってない!!
それから鴨血豆腐、臭豆腐、香菜(シアンツァイ)の3つです。鴨血豆腐は字のとおり、鴨の血をお豆腐のように固めたものです。臭豆腐は独特の臭みのあるお豆腐で、好きな人はやみつきになるそうです。香菜はハーブの一種で、タイ料理とかにも使われるパクチーのことです。

帰国後に困ったことはありますか?

日本人のせわしなさや、「みんなと一緒が正しい」という感覚に反発する気持ちが生まれて、かなりストレスを感じました。また、毎日が刺激的な留学生活が終わったあと、もとの日本の生活がひどく単調に感じられて、自分の好奇心やエネルギーをコントロールするのに苦労しました。

あなたが留学前と変わったのはどんな点ですか?

●語学力が身についたこと
中国語はもちろん、一緒に英語も身につきました。

●色々な人付き合いのスタイルを身につけたこと
留学中は、中国人はもちろん、世界中からやってきた留学生仲間と日々を過ごしました。その中で、たとえば何気ない会話の中でも自分の意見を明確に述べられるようになったり、何か嫌なことがあればはっきりNOと言うことができるようになりました。日本の察しあうコミュニケーションを抜け出して、素のままの自分を表現できるようになったのだと思います。

●精神的にたくましくなったところ
上海という街は大きなエネルギーを感じられる場所です。これからどんどん発展していこうと意気込む中国の人々のエネルギーや、世界中から集まる人々・ビジネス・文化のエネルギーです。上海留学を志す皆さんは、1年間この大きなエネルギーや、沢山の人々・文化に大いに揉まれて下さい。そうすれば、きっとその先に一回りも二回りも精神的に大きく成長した自分がいるはずです。

最後に、中国留学を考えている人に何かひとことお願いします。

「どこかで、驚くべき何かが、あなたに見つけられるのを待っている」
これはカール・セイガンというアメリカの天文学者の言葉で、私の留学生活におけるキーワードでした。
自分が動きさえすれば、必ず驚くべき何かが見つかります。留学するかどうか迷っている人、自分に本当に留学する意味なんてあるのかな、と悩んでいる人も、本当に惹かれるものがあるのならぜひその世界に飛び込んでみてください。留学は自分という人間を豊かにできる大きなチャンスだと思います。

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学校生活
  • 留学生寮、桃李苑
  • 自室
  • 予習中
  • クラスメイト
  • 交通大学主催ツアー旅行、杭州
  • 交通大学主催ツアー旅行、紅葉
  • 交通大学主催ツアー旅行、西塘1
  • 西塘2
散歩中の風景
  • 学内の芝生広場
  • 太極拳や体操をする人たち
  • 教室棟
  • 仲良しおばあさん
学外・行事
  • Sakura*DoCafe
  • 田子坊
  • 交通大学主催クリスマスパーティー
  • 桃李苑ロビーのクリスマスツリー
  • 春節、豫園1
  • 豫園2