これからの講座・イベント

2018年度「孔子学院の日」映画講演会「文革と青春―『サンザシの樹の下で』をめぐって―」

三須 祐介 氏(立命館大学文学部准教授)

時間:13:00~15:40(12:30~受付)

場所:立命館大学衣笠キャンパス 平井嘉一郎記念図書館シアタールーム

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今年度も「孔子学院の日」を記念し、9月29日(土)に映画講演会を開催します。
映画全編を鑑賞後、講師による30分の講義&質疑応答というスタイルで、ひとつの作品をじっくり堪能します。


上映映画情報

■作品
『サンザシの樹の下で』(原題:山楂树之恋)(2010年・中国・114分・日本語字幕)

■主演
チョウ・ドンユィ(周冬雨)
ショーン・ドウ(竇驍)

■監督
チャン・イーモウ(張芸謀)

■概要(「MovieWalker」より)
中国の巨匠、チャン・イーモウ監督が放つ実話に基づく感動のラブストーリー。
文化大革命下の中国を舞台に、引き裂かれる少女と青年の悲恋が映し出される。
コン・リーやチャン・ツィイーといった大女優を見出してきた監督が、中国国内を
探し回って発掘した新鋭チョウ・ドンユィをヒロインに抜擢。彼女が純真な少女を
初々しく演じている。

■あらすじ(「MovieWalker」より)
文化大革命の嵐吹き荒れる1970年代初頭の中国。
農民こそ素晴らしく、学生は彼らから学ぶべきだという教えのもと、都会の高校生は農村で住み込み実習を行っていた。
ジンチュウ(チョウ・ドンユィ)もそんな女子高生の1人。
彼女が派遣された村にあるサンザシの樹には、ある言い伝えがあった。それは、樹の下で亡くなった抗日戦争の兵士の血が染み込み、白い花が赤く咲くという、革命精神を象徴するものだった。
村長(リー・シュエチェン)の家で暮らすジンチュウは、年上の青年スン(ショーン・ドウ)と出会う。
家族と離れて暮らす中、自分への好意を隠さず、何かと気に掛けてくれるスンに恋心を抱くジンチュウ。
しかし、それは彼女にとって許されぬ恋だった。反革命分子と見なされた両親が迫害を受けていたからだ。
投獄された父、職場で辛い労働を強いられる母(シー・メイチュアン)。そんな中、幸運にも教職に就く機会を得た彼女は、家族が絶望的な状況から抜け出すための唯一の希望だった。
だが、もし革命の精神に背いて恋愛に浮かれていると知られたら、たちまち非難を浴び、すべてを失ってしまう。
それでも、気持ちを抑えることができず、人目を忍んで逢瀬を重ねる2人。ところがある日、2人で自転車に乗っているところを、ジンチュウの母に見つかってしまう。
“娘の幸せを願うなら、会わないでほしい”。
ジンチュウの母の言葉に頷き、彼女の元を去るスン。
しばらくして、スンが入院したことを知ったジンチュウは、母に内緒で見舞いに訪れる。
彼女の心配をよそに、気丈に振舞うスン。翌日、町の店で色鮮やかな赤い布を見つけたジンチュウはスンと約束を交わす。
“サンザシの花が咲く頃、この布で作った赤い服を着て、あなたと一緒に見に行くわ”
別れ際、泣きながら手を振るジンチュウ。その姿をいつまでも見送り続けるスン。
だが、ジンチュウが次に病院を訪れた時、スンの姿はなかった……


講座概要・講師紹介

■概要
「文革と青春─『サンザシの樹の下で』をめぐって─」
“十年動乱”とも言われるプロレタリア文化大革命(文革、1966-1976)が終結してからすでに40年余りが経過し、
その記憶は薄れつつある。しかしその傷痕は、その後の文芸作品にさまざまなかたちで影を落としつつも、新時期
以降の豊かな作品群を生み出してきた。自身が十代半ばから二十代半ばの青春期を文革のなかで過ごした張藝謀監督も、
例えば『活きる』(1994)、『妻への家路』(2014)において文革時代のなかに生きる人間の姿を描いている。
70年代の若者の悲恋に焦点をあてた『サンザシの樹の下で』(2010)もこの系譜に連なる作品である。講座では、
作品の背景となっている文革や、文革を描いた文芸作品のなかの位置づけや評価、原作小説との関係などを中心に
考えてみたい。


■講師紹介
1970年静岡県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科芸術学(演劇)専攻博士課程満期退学。
広島経済大学准教授を経て、現在立命館大学文学部准教授。
2010年4月-11年3月、台湾・中央研究院中国文哲研究所訪問学人。
小説翻訳に胡淑雯著『太陽の血は黒い』(あるむ、2015)、論文に「胡淑雯『太陽の血は黒い』試論:
『超級大国民』及び『欲望という名の電車』との関連から」(『植民地文化研究』14、2015)
「林懐民「逝者」論:「同志文学史」の可能性と不可能性をめぐって」(「立命館法学」別冊
『ことばとそのひろがり(6)』2018)など。


定員

30名(要事前申込)


参加費用

無料


会場のご案内

立命館大学衣笠キャンパス交通アクセス:https://www.ritsumei.ac.jp/accessmap/kinugasa/
キャンパスマップ:(平井嘉一郎記念図書館:1番)※シアタールームは入口を入ってすぐの左手にございます。(ゲート手前左側)



お申し込み方法

ホームページ「文化イベント講座受講申込フォーム」からお申込みください。
※お申込み後のキャンセルは、受付メール内にあるキャンセル専用URLからキャンセルをしてください。(お電話でのキャンセルはお受けできません。)



※画像をクリックすると詳細(PDF)が表示されます。
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