これからの講座・イベント

2021年12月読書会「猟銃」莫言を読む

永井 英美 氏(立命館孔子学院中国語講師)

時間:12:30~14:30

場所:立命館孔子学院図書室

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読書会は原則、隔月で偶数月に開催します。中国の短編小説を日本語訳で読んで感想を語り合い、また作者について学び合います。
本を読むのが好きな方、現代中国の小説に興味がある方、読書会を通して中国の文化や歴史についての興味や知識を深めるとともに、
楽しみながら勉強を続ける仲間を見つけてみませんか?

※感想を話し合いますので、事前に作品を読んでご参加ください。

作品紹介(冒頭)

 人差し指を失った右手で銃を右肩から下ろしたとき、金色の陽光が彼を包んだ。太陽は滑らかな曲線を描いて急速に沈んでいき、野面には、不規則な引き潮のような響きと、濃淡取り混ぜた荒涼たる気配が漂っていた。
 銭苔がまだらに生えた地面に銃をそっと置く。湿った地面が目に入って、心に抵抗を感じた。銃身が長くて赤銅色の木の銃床をつけた手製の猟銃は、躰をくねらせるようにしてびしょぬれの地べたに横たわり、そのかたわらに落ちたコーリャンの穂に夕日が射している。穂からは、細く柔らかな黄色い芽が群がって生え、その影が黒い銃身と赤銅色の銃床に落ちて、そこは色が変わって見える。


作者紹介

莫言 ばくげん (1955 – )
山東省高密県(現在の高密市)の人。文化大革命(1966~76)中に小学校を中退、1976年人民解放軍に入隊。1981年に創作を始め、農村の驚異的なる現実を描き出す独特の魔術的リアリズムの境地を開いた。解放軍芸術学院卒業、文芸学修士。北京師範大学創作センター主任、中国作家協会副主席。2012年にノーベル文学賞を受賞した。


テキストについて

NHK出版『白い犬とブランコ 莫言自選短編集』吉田富夫訳 定価1,870円(ISBN978-4-14-005436-9)所収の作品を順に読んでいます。(テキスト購入費は参加者負担となります)
一回参加してからテキストを購入したいというお試し参加も歓迎します。事務局にご相談ください。


定員

10名程度(要事前申込)


参加費用

無料


お申し込み方法

電話、FAX、メール(宛先:koza@st.ritsumei.ac.jp)にて前日までにご予約ください。
※お申込の際は、①お名前(氏名・フリガナ)、②連絡先(電話番号、メールアドレス)、③参加ご希望の講座名・日程を明記ください。

※画像をクリックすると詳細(PDF)が表示されます。
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