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2016年10月中国古典文化講座「杜甫・李白を準備した時代―初唐の詩人と作品」
道坂 昭廣 氏(京都大学大学院人間・環境学研究科教授)
時間:10:00~11:30 (9:30~受付開始)
場所:立命館孔子学院講義室
中国古典文化講座は、国内の著名な中国研究の専門家を講師に招き、現代を生きる私たちにも大きな示唆を与える中国の、古代から近世の古典や、その現代生活との関係について分かりやすく解説します。
講座概要・講師紹介
■概要 杜甫・李白は、中国文学で真っ先に思い浮かぶ詩人の名前ではないでしょうか。彼らが生きた時代は、文学史では盛唐と称されます。この時期は、他にも「西のかた陽関を出づれば故人無からん」の句で有名な王維や、「春眠暁を覚えず」の孟浩然など、漢文の教科書にも必ず採録されるような名作を詠った詩人が数多くいます。杜甫・李白らの才能は言うまでもありませんが、彼らはまた過去の文学を批判・継承することによって詩人となりました。別の言い方をしますと、彼らは突然現れた天才ではなく、中国文学が長い準備をかけて登場させた天才なのです。 今回、杜甫・李白の直前の時代で、杜甫の祖父杜審言らが活動した初唐という時代の詩を読みます。初唐はその前の時代である六朝から何を引き継ぎ、どのように文学を洗練させ盛唐に伝えたのか。詩の形式、友情を始めとする詩のテーマを中心に文学史における初唐という時代の意義を考えたいと思います。 |
■講師紹介 島根大学法文学部卒業 京都大学大学院文学研究科修士課程入学 同上修了 京都大学大学院文学研究科博士課程進学 同上中退 三重大学法文学部助教授を歴て現職 |