■ なぜ立命館大学で知事リレー講義が開講されることになったのですか?
この講義は読売新聞大阪本社と立命館大学が共催している講義です。政策科学部では、「政策の現場ですぐに役立つ人間、役立とうとする人間」を育てるという教学理念を掲げています。現在では分権改革がすすみ、政治家で行政官のトップでもある知事は政策形成のトップにいるわけです。その知事から直接講義していただけることは大学としても開講することにとても意義がある講義だと考えました。
開講当初は政策科学部の「政策科学特殊講義」としてこの講義がスタートしましが、せっかく開講するのなら「政策科学部内だけではもったいない、広く学生にもふれてほしい」という思いから現在のように他学部の学生、さらには大学コンソーシアム京都を通じて、京都の大学生全体にも受講できるようにしたのです。
■ 毎週、各都道府県の知事をお招きしている知事リレー講義ですが、これだけの知事の方々に来ていただくにはコーディネートが大変ではないですか?
今年は特に参議院選挙と統一地方選挙がある年なので苦労しましたね。特に前期は議会の時期とも重なっていますから、来ていただくのは大変でした。そのような経緯もあり、何回か知事以外の講師の方にも講義をお願いしました。しかし、知事以外のいろいろな立場の方からも講義をしてもらったことで、かえって客観的な視点から知事が戦略的に重要なポジションにいるということが改めて受講生にも伝えることができ、良い機会となったと思っています。ちなみに、後期には宮崎県の東国原知事や滋賀県の嘉田知事など、現在特に注目されている知事も講義に来ていただく予定です。
■ この知事リレー講義を通じて、どのような人材の育成を目指しているのですか?
この講義を通して、問題解決の重要性を認識できる人材を育てたいと考えています。この知事リレー講義を受講した上で、「自分も県庁で仕事ができるんじゃないか」と思ってもらえれば良いと思います。特に地方公務員を目指すという目標が明確にある人には、将来に活かすことができる講義ではないでしょうか。また、公共政策の分野でも民間人の力を必要としるので、民間人がどのように公の役に立てるのかを考えるきっかけにもなりうる講義だと思います。
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