デジタルアーカイブによる食文化継承、おいしさ解明の共同研究を開始
立命館大学は、日本電信電話株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長:澤田 純)、全日本・食学会(東京都港区、理事長:村田 吉弘)とともに、最新のデジタル技術を活用し、食を人間の面から科学的に解明・記録・表現することによる日本の食文化の継承・発展、様々な人にとってのおいしさの解明、アフターコロナ時代を見据えた飲食業界の新たな価値創造に向けた取り組みなどについて、共同研究を開始することに合意しました。
共同研究開発では、大きく2つの観点から取り組みをスタートいたします。
①「食のデジタルアーカイブ」
おいしく料理を食べた体験や思い出を五感で刺激し、高臨場に再現することで、まるでその店で料理を味わっているかのように仮想的に体感することを通じて、また店に行きたい、通いたい、という人々の思いをよみがえらせることができるような「食のデジタルアーカイブ」を実現します。
②「おいしさの解明」
おいしさの解明に向けて、(a) おいしさを形成する要因とそれらの関係性、(b) おいしさの個人差を生み出す要因の 2つの観点から取り組みを始め、様々な人がおいしさを感じられる食体験を実現します。
本学は、食マネジメント学部・和田有史教授らを中心に、食に関する心理実験ノウハウや環境提供、食に関する日本の歴史資料の調査・分析などを通じて、「おいしさの解明」の取り組みを主導してまいります。
今後は、「食のデジタルアーカイブ化」、「おいしさの解明」などを通じた食文化の継承・発展、様々な人へのおいしさの提供の早期実現をめざします。そして、将来的にはおいしさと健康との関係性解明にもテーマを拡大し、健康を維持しながら個人の好みに近づけるような調理方法の推奨など、健康の観点を盛り込んだ形での食を通じたウェルビーイング(人が身体的、精神的、社会的に良好な状態であること)の実現もめざします。