総合科学技術研究機構 藤原康文教授が、応用物理学会「赤﨑勇賞」を受賞
総合科学技術研究機構の藤原康文教授が、「第16回化合物半導体エレクトロニクス業績賞(赤﨑勇賞)」を受賞しました。
応用物理学会化合物半導体エレクトロニクス業績賞(赤﨑勇賞)」は、化合物半導体エレクトロニクス分野で顕著な進展を示した研究を顕彰する賞です。青色LED研究で知られる故・赤﨑勇氏が2009年に京都賞を受賞した際、その賞金の一部を基金として設立されました。材料・デバイス・応用技術などにおいて独創性と学術的重要性をもち、産業応用や社会的価値の創出に寄与する研究者に贈られる、同分野を代表する権威ある賞です。
藤原教授は、半導体中における遷移金属イオンや希土類イオンに関するフォトニクス研究に1980年代から取り組み、その基礎物理の解明と発光機構の理解に寄与してきました。特に、希土類元素を含む化合物半導体の発光特性を活かした材料設計と、そのデバイス応用の展開において卓越した成果を挙げています。これにより、独自の学理として「半導体イントラセンターフォトニクス」を創出し、この分野を国際的に牽引してきた点が高く評価されました。
また、特に、窒化物半導体(GaN)に希土類元素の一部であるユーロピウム(Eu)を添加し、その局所構造制御に基づく発光機構を解明するとともに、超狭帯域赤色LEDの発明やフルカラーマイクロLEDディスプレイといった革新的デバイスを実証した点が高く評価されました。これらの研究は、新たな応用分野を開拓する大きな価値をもち、藤原教授の独創性、分野の発展への貢献、さらには応用物理学会への貢献が総合的に認められ、今回の受賞に至りました。
授賞式は、3月15日(日)に、東京科学大学 大岡山キャンパスにて開催されました。
藤原康文教授のコメント
尊敬するとともに、永らくご指導いただいていた赤﨑勇先生のお名前を冠した名誉ある賞を頂戴することとなり、誠に光栄に存じます。まずは、これまで共に研究に取り組んでいただいた多くの研究者や学生の皆様に、心よりお礼申し上げます。
「半導体イントラセンターフォトニクス」という新しい学問分野を立ち上げ、世界のメインストリームからやや離れた位置で研究を進めてまいりましたが、多くの方々に見守っていただいていたことを知り、大変うれしく思っております。今後はさらに研究を発展させるとともに、これまでの研究成果を単に学術論文にとどめるだけでなく、昨年起業した株式会社IntraPhotonを通じて社会実装していく予定です。引き続き、ご指導・ご支援のほど、よろしくお願いいたします。



