イリノイ・カレッジと立命館との30年にわたる「友情」
初夏の素晴らしい天気のもと、イリノイ・カレッジ(アメリカ合衆国)と立命館大学との30周年交流記念式典が6月6日(火)に衣笠キャンパスで行なわれ、両大学関係者とホストファミリーなど約70人が集う盛大な会となりました。
イリノイ・カレッジと立命館との関係
イリノイ・カレッジと本学との交流は1987年に異文化交流プログラムを開始したことに始まり、この30年間で750名以上の学生・教職員が同プログラムに参加しています。
今回の式典に先立って、5月中旬にはイリノイ・カレッジで交流30周年の祝賀会が行なわれ、立命館大学・吉田学長に名誉博士号が授与されました。
そして今回、イリノイ・カレッジの関係者やこの30年、ホストファミリーとしてプログラムに貢献してくださった方々をお招きし、記念式典及び祝賀パーティーを開催しました。
歓迎の挨拶の中で、吉田学長は今も続く立命館の学生とホストファミリーとの友情に触れ、「大学、そして地域に支えていただいた本学の学生にとって、イリノイ・カレッジの教職員の皆様、ホストファミリーの皆様はいわば『家族』のような存在になっているのではないかと思います。このような関係を築くことができたのは、ひとえに、イリノイ・カレッジの教職員の皆様、ホストファミリーの皆様が長きにわたって、温かさと愛情を持って接し、支えてくださったおかげだと思っています」と述べました。
イリノイ・カレッジのバーバラ・ファーリー学長はスピーチの中で、「イリノイ・カレッジに来た立命館の学生は、ホームステイがこのプログラムを選んだ大きな理由だと口々に言います。そういう関係が私たちにとってもどれだけ大切か、今回の旅に参加してくれたホストファミリーの存在からうかがうことができます」と述べられました。
今も続く「家族」のつながり
式典に続いて祝賀パーティーが行われ、プログラムに参加した学生や卒業生とイリノイ・カレッジの関係者やホストファミリーが心温まる再会を果たしました。
プログラム参加者を代表して、1994年の参加者である吉田裕之さん(1995年産業社会学部卒)がスピーチを行ないました。吉田さんは、出発当日は大雪にみまわれ、伊丹空港で丸一日足止めされてしまい、やっとのことでイリノイ・カレッジのあるジャクソンビルに到着したこと、そして23年経った今でもイリノイ・カレッジの関係者・学生の皆さんが立命館の学生・教職員を心の底から受け入れて愛情を注いでくださったことが最も深く心に刻まれている、と当時を思い返しながら話しました。
「私はウェルシュさんご夫妻のお宅でお世話になったのですが、お二人は私を本当の家族のように受け入れてくださいました。お二人には私の結婚式に来ていただきましたし、卒業以降ジャクソンビルを三度訪れ、一番最近では2012年に長女を連れて行くなど、その後も家族ぐるみのお付き合いが続いています。イリノイ・カレッジと立命館両校の協力体制が今後も益々発展していくことを願っています」と述べました。
ウェルシュ夫人は涙を浮かべながら吉田さんの話に耳を傾け、「今までに学生を25人受け入れてきましたが、ヒロ(吉田さんのこと)は特別です。私たちにとってヒロは息子であり、彼のお子さんたちは私たちの孫だと思っています。ここで再会できたことを本当にうれしく思います」と語りました。
ホストファミリーを代表して、ホストファミリーのコーディネータを務めるチップマンご夫妻が挨拶されました。チップマン夫人はプログラム参加者全員をステージに招き、参加した学生の情熱がなければホストファミリーのコーディネータを務めることはできなかった、と感謝を述べられ、「今回のツアーで過去受け入れた4人の学生と再会することができ、イリノイ・カレッジと立命館大学とのプログラムが、私たち自身にとっても大事な人生の一部となっています」と付け加えました。
立命館大学は、イリノイ・カレッジとの友好関係が今後もさらに続いていくことを期待しています。