Voices for future leaders修了生紹介
12期生

吉野 公輔Yoshino Kosuke
株式会社竹中工務店
東京本店 営業部 専任課長
- 株式会社竹中工務店
社長室 東京秘書グループ チーフエキスパート - 株式会社竹中工務店
東京本店 営業部 専任課長
立命館西園寺塾を通じてのご自身の変化や成長について
西園寺塾での学びを経て、「考え方」と「人生観」が大きく変化しました。
「考え方」については、これまではいち早く解決策を見つけ、ゴールに向かってスピード感を持って突き進むことが課題を解決するための方法であると信じていました。しかし、様々な分野の第一線で活躍される講師の先生方から共通して得た学びは、
- あえて立ち止まって、答えが出ないことに耐えつつ思考停止に陥らないこと
- 当たり前に正しいと言われている価値観が本当に正しいのかを問う姿勢
でした。
相反する考えのハザマを行き来する思考についても、初めて触れた際は理解することが簡単ではありませんでしたが、今ではその奥深さや重要性を理解することが出来たと思っています。
また、「何を見るか」についても重要であると同時に「どのように見るか」の大切さについても気づくことが出来ました。人間はついインパクトのある“わかりやすい出来事”に目を奪われがちですが、一見地味な出来事であっても継続的な観察や背後にある意味に丁寧に向き合う姿勢を持つことで、普遍的な価値に近づくことが出来る、と知れたことは自分自身の大きな変化であったと思います。
物の見方が変わるにつれて、「人生観」も変化しました。西園寺塾での講義、フィールドワーク、同期との語らいは、最終的には「どのように生きるのか」という問いにつながっていた気がしています。西園寺塾での全ての経験と中島隆博先生との最後の講義での対話を経て得た「人や出来事とのかけがえのない関係を大切にして“道を極める“」という考え方を大切にし、生きていきたいと思っています。受講前から、西園寺塾への期待は大きなものがありましたが、大袈裟ではなく人生観を変える貴重な経験を得ることが出来ました。
そして、自分自身と同期の塾生の「変化」を目の当たりにし、人間はいつでも変化することが出来る存在であり、これからも変化し続けたい、という気持ちが、今、私の心の中にあります。そのしなやかさを伴った前向きなエネルギーを自分のものに出来たことが最大の収穫であったと思っています。
特に印象に残っている講義・フィールドワーク・出来事はどのようなことでしょうか。また、その理由についてお教えください。
-
中川毅先生の講義
地球の気候メカニズムや気候変動がもたらす本当のリスクについての学びだけでも目から鱗がおちるような刺激的な内容でした。それに加え、この世界は予測の極めて難しい複雑系であり変化し続けること、想定外の事象は必ず起こることを学ばせていただくことができ、数々の素晴らしい講義の中でも私にとって最も印象的なものとなりました。講義の最中、大きく感情を揺さぶられながらも、脳の領域が拡張され、最後にはポジティブなエネルギーで満たされたことを記憶しています。
想定外の事象に対して脆弱であるとして語られた「選択と集中」が、企業が日常的に重視している戦略であることもとても印象的で、中川毅先生の講義を受けて以降、自分自身や会社が、その方向に過度に進んでいないかということを自問自答するようになりました。そして、科学に対する誠実さ、仲間を大切にし研究を楽しむ姿勢、日々の積み重ねを大切にすることなど、「生き方」の部分でも中川先生のお姿から大きな刺激をいただきました。
この素晴らしい学びを与えてくださった中川先生に恩返し出来ることがあるとすれば、いずれ来る想定外に直面した時、パニックに陥ることなく、それまでに自分が培った価値観や仲間とのつながりを大切にして、正々堂々と立ち向かうことだと思っています。想定外の事象と対峙することになった時にそんな自分でいられるよう、中川先生から学んだことについて考え続けていきたいです。
-
3度のフィールドワーク
どれか一つに選ぶことが出来ないほど、3度のフィールドワークの全てが素晴らしいものでした。
出会ったばかりの同期と聞いた、奈良の大仏建立の詔のお話は、これからの西園寺塾での学びに不安を覚えつつも、きっと大きな何かを得ることが出来るのではないかという期待を持たせてくれるものでした。
福島で原発事故を経験し、現在も様々な形で立ち向かっている方々のお話からは、日々の暮らしの尊さと現在自分たちが当たり前だと思っていることにも驕りや慢心が潜んでいるのではないかと考えさせられました。大変な状況にあっても地域に想いを寄せ、復興に向けて努力を続ける方々からは、人と人のつながりのエネルギーを感じました。
京都で清水寺の夕景を見ながら伺ったお話は、人間の生と死について日本人がかつて持っていた価値観と現在のそれとの違いを感じながら、「生と死とは何か」、「どのように生きるのか」について深く考えるきっかけになりました。
また、フィールドワークを経験するごとに、同期の皆との絆が深まっていくことも印象的でした。今から思えばどこかぎこちなさがあった奈良、一気に距離が縮まった福島でのカラオケ、いつまでも終わらないで欲しいとさえ思った京都でのラーメン店巡りと部屋飲みなどを含めて、3度のフィールドワークはいずれも生涯忘れることはないであろうかけがえのない経験となりました。
-
同期の塾生の皆さんの事前事後レポート
毎回の講義の前後に皆さんのレポートを読むことで、より学びを深めることが出来たのではないかと思っています。レポートを読む余裕がないまま受けた最初の頃の数回の講義では、自分自身が講義を理解出来ているのかわからず、最後までついていけるかとても不安でした。そんな中、ある講義の休憩中、事務局の中上さんから同期の皆の事前、事後のレポートを読んでみるようアドバイスをいただきました。
そのアドバイスに従って同期の皆のレポート読んでみると、より多角的に講義のテーマについて考えることが出来るようになり、毎回の講義、同期との対話が面白いと感じるようになってきました。この習慣が私の西園寺塾での学びをより充実したものにしてくれたことは間違いなく、忙しい中であっても指定文献を読み込み、毎回素晴らしいレポートを書いてくれた同期の皆にも尊敬と感謝の気持ちを持っています。
気がつけば、講義の前後にレポートを読むことが楽しみになり、自分とは異なる同期の考え方に触れ、時に苦しむ姿を文章から感じることで、皆のことを更に好きになるきっかけにもなりました。
最初の講義で中島隆博先生が「他人の頭を使って考える」というお話をしてくださいましたが、私にとって事前事後レポートの存在がまさにその教えを実践する場になりました。
今後の夢や目標を教えてください。
「お客様と当社の間に立ち、当社が当社らしさを失わず、お客様にとってかけがえのない会社であり続けられるよう考え、行動し続けること」が私の今後の目標です。そして、その結果として、会社人生の最終盤になってからでも良いので、当社の経営理念である「最良の作品を世に遺し 社会に貢献する」を本当の意味で体現出来るようになりたいと思っています。
建設業というコモディティ化が避けられない業界にあって、会社として個性を発揮することはとても難しいですが、西園寺塾で学んだ「人や出来事とのかけがえのない関係を大切にして“道を極める“」という生き方を私自身が実践することの先に、目標の実現があると信じています。
当社が個性を発揮し、業界の中でユニークであり続けることは単に当社の優位性確保や事業継続にとってプラスになるだけではなく、それが社会の多様性につながり、社会全体が想定外に対峙する際の有用な選択肢の一つになり得る(=事業を通じた利他の利の実現)気がします。そのために、これからも考えることを止めず、謙虚に、時に自分自身に無理強いをして、学び続けていきたいと思います。
未来の西園寺塾 塾生にメッセージをお願いします。
もしこれを読んでいる方の目の前に西園寺塾に挑戦するチャンスがあるのであれば、是非手を挙げて参加されることをお勧めします。そして、ただ講義を受けるのではなく、意識して西園寺塾の世界観にどっぷりと浸かり、全力で取り組み、楽しんでいただきたいです。
入塾前は期待と共に仕事と両立出来るのか?という不安があると思いますが、その期待を上回る大きな学びと、大変な場面を一緒に乗り越えてくれる素晴らしい同期とのつながりが待っています。
西園寺塾で体感する広く深い世界を「どのように見たか」、いつか一緒に語り合うことが出来ることを楽しみにしています。
2026年9月10日掲載
More Interview







