■ 充実の日々を送られている小沢さんですが、ところで、大学時代で印象に残っている出会い・体験は何ですか。
2点あります。一つ目はカナダへの留学です。留学中には多くの仲間ができました。その中でも立命館・UBCハウスで私たちの生活を支援する「アドバイザー」の役割を担っていたライアン君には大きな影響を受けました。彼は私と同い年だったのですが、アドバイザーの仕事をする傍らで2社の会社経営にも携わっていました。アグレッシブに行動をする彼を見て「自分と人生の切り拓き方が全然違う」と驚き、発奮材料になりました。彼との忘れられない出会いが、その後の人生のターニングポイントになったように思います。
二つ目はゼミでの体験です。留学後、TISAの先輩が薦めてくれた佐藤典司ゼミに所属しました。この頃は広告業界に特に強い思い入れはなく、営業兼務の技術者である「セールスエンジニア」として海外を飛びまわることを将来の進路として考えていました。しかしゼミで「デザイン・情報の価値をどうマネジメントするか」という大きな領域を学んだこと、そして具体的に「立命館ブランドの構築」や「木屋町の活性化」などをテーマにしたプロジェクトを進行させていく過程で、マーケティングなどの分野に興味を持つようになりました。調査や企画会議を経て自分の方向性が固まり、その結果、いまの進路分野を目指すようになりました。ともに研究したゼミ生も、さまざまな希望進路を目指しており、多種多様な考え方のなかで学びあうことも経験しました。私は理工学部に所属していながら文理融合インスティテュートの学生だったので、文系、理系両方の講義を受講でき、常に視野を広げていたことも進路選択の幅を拡げてくれた大きな一因だと思っています。現在も複眼的な思考・発想が業務にも活用できていますね。
■ では、最後に在校生へのメッセージをお願いします。
まずは行動してみること。これに尽きると思います。それには「考えてから動く」方法と「動きながら考える」という2つの方法があります。頭の中で考えているだけでは、物事は進展しません。在学中に必ずしも留学や起業など、特に目立つことをしなければいけないというわけではありません。まずは日常生活から、たとえばアルバイトやサークルなど、自分の興味のあることにアンテナを張り、行動をしてみて下さい。その過程でいろいろな発見や出会いがあると思うのです。私自身も在学中に目標を掲げて頑張っていると多く人たちがアドバイスやヒントをくれました。そうした人たちとの出会いから次のチャンスが生まれてくると思いますし、本当に自分のことを必要としてくれている人とも出会えます。やりたいと思っていたことを積み残したまま卒業することのないように日々の生活を過ごしてほしいですね。
私が好きな言葉に、高杉晋作の「おもしろきこともなき世をおもしろく」というものがあります。人生を楽しめるかどうかは、積極的に行動する自分次第だと思います。学生時代の挑戦が、将来の自分をつくります。この立命館で、自分の人生を切り拓く大きなステップを踏み出してください。 |