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2015/11/05 宮尾夏姫先生のキャリアを話して頂きました。


大学院前期課程『スポーツ健康科学キャリアプロジェクト』のゲスト講師として宮尾夏姫(みやお なつき)先生を迎えてお話ししてもらいました。現在は、本学大学院スポーツ健康科学研究科博士後期課程の大学院生ですが、現場の高校教員、大学教員を経て、現在の所属になるまでを、「スマイル」、「パワフル」、「くまモン」、「よく迷う」、をキーワードにして、分かりやすくお話しして頂きました。特に、「よく迷う」というところで、キャリア選択の観点から多くの示唆を学生は受けていました。


 

 高校まで熊本で過ごし、体育教員を目指して筑波大学へ進学。その後、迷い①学部卒業時に、「大学院か小学校免許」。研究面白く、指導教員に相談したらOKとなり、大学院修士へ進学。迷い②修士修了の時に「大学院博士進学か教員か」。研究は引き続き面白いが、「まず現場を知ろうと教員」になる。中高一貫校で教員生活。いきなり教科主任として先輩教員の上の立場も経験。常に先輩教員に「相談する」というスタンスで教科教員をまとめることも経験。迷い③勤めて2年目頃、「パートナーの勤務地が離れる時にどうするか?」。専業主婦になることを選択。主婦生活も経験。その後、半年経過して、迷い再就職(教員かパート)。自治体の事務職などを経験し、その後、大学・助手の採用の声がかかり、大学教員となる。そのときに、迷い⑤「このまま研究者としてやっていけるのか(博士進学か就職か)」。この時に、科研費の若手研究助成に採択される。大きな喜びと実績を得ることになるが、一方で研究フィールドが確立できていない、研究者としての自立できていないことを痛感し、博士進学を決意。では、迷い⑥「進学先をどこに?」。縁があった本学大学院(大友研究室)へ進学を決意する。迷い⑦「助手の仕事はどうしよう(辞めるか辞めない)」。ご主人から博士をとるのは甘いことではないとアドバイスを受け、助手を辞めて、博士課程の研究に専心することを決意。

 

博士進学決定ときに、修士の時の恩師の言葉を鮮明に思い返すことになる。『研究者として研究をしていくということは、自分の研究でお金を稼ぐということ』『博士課程はお金を払いながら研究できる贅沢な時間』である。研究者になる覚悟と博士課程という意義・意味を再度問い直し、今はゴールに向けて邁進している毎日。

 

宮尾先生のゴールは、『現場から愛される研究者になる!』。頭でっかちではなく、現場に活用される研究をすることである。そのために、博士課程でしっかり研究して、その後「30年働くためのしっかりとした土台をつくりたい」と話を締めくくっていただきました。

 

 高校時代に新体操選手として活躍され、つらくても「スマイル」を学び、つねに「パワフル」に前進する姿勢に、受講生はキャリアを考える貴重な時間を得ることが出来ました。