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スポーツ医学の臨床応用~心疾患から健康寿命まで~


2019年11月28日運動生理・生化学特論の授業にて、ゲストスピーカーとして、関西医科大学 木村 穣 先生に授業をして頂きました。

現在の医療では、運動処方が欠かせない状況になってきています。本授業では、関西医科大学の健康科学センター専門外来で実施している運動処方に関してご紹介頂きました。

現在、医学の領域では、心臓リハビリテーション、生活習慣病、禁煙外来、肥満外来(肥満外科治療)、睡眠時無呼吸症候群、腎臓リハビリテーション、サルコペニア外来、スポーツ外来、アンチエイジングドック、その他術後などの不活動に対する体力向上といった観点で運動処方が必要とされています。習慣的な運動は、糖尿病、脂質異常症、高血圧、喫煙、肥満、うつ病、心血管疾患に対して効果的であることは多くのエビデンスが報告されています。そのため、近年では「Exercise is Medicine」といわれており、医学の世界に運動を積極的に導入することで第一次予防を推進することが必要なため、医師、管理栄養士、理学療法士、臨床心理だけでなく、健康運動指導士の必要性が高まっていることを説明して頂きました。

また、容易に実施できる運動様式としてストレッチ運動に着目し、3カ月間のストレッチ運動の継続で血管内皮機能が改善、6カ月間の継続で動脈硬化度が低下する効果が得られたデータをご紹介して頂き、エビデンスに基づく簡単ストレッチの実技もして頂きました。その他、肥満外来や心臓リハビリテーション外来、サルコペニア外来における運動や栄養指導によるエビデンスも提示しながら、スポーツ医学の臨床の現場を分かりやすくご紹介して頂きました。

(ニュース)20191129-1