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運動生理学の授業で名古屋大学片山先生にお話いただきました


2019年11月20日の三限、運動生理学の授業で、名古屋大学教授の片山敬章先生にご登壇いただき、「運動と呼吸」というテーマで講義いただきました。

私たちはもちろん常に呼吸しています。
酸素を取り込み、二酸化炭素を排出しているわけです。
ただ、一回の呼吸でどのくらいの空気を吸って、、など、気にしたことが多くの人はないのではないでしょうか。
片山先生は、そうした日常の安静時呼吸から、(運動生理学ですので)運動時の呼吸動態について、エビデンスに基づいてわかりやすく解説してくださいました。
例えば、運動強度を漸増した際に、換気量と呼吸数が増加していきますが、それはリニアに線形で増加するわけではありません。それぞれがどういった動態を示すか、それを書き込み式にして、隣同士で答え合わせをする(今回の授業で多く取り上げられていた工夫の一つ)といった形で、実施されていました。

呼吸・換気は持久性運動において特に重要性を増していきます。
持久性運動パフォーマンスの規定要因として、呼吸系、循環系、骨格筋系が考えられますが、それが何かを隣人と自由にディスカッションさせる工夫が見られました。これらが一般健常者とアスリートでは異なります。そうしたことが授業では丁寧に解説されました。

また、途中では、ラジオ体操第二を皆で楽しみました。
ランチ後の授業ですので、眠気が襲うのですが、こうした3分間の取り組みは目が覚めます!

そして最後はご専門の呼吸筋(横隔膜や肋間筋)の疲労と運動パフォーマンスの話。
最大運動時、呼吸筋には15%の血流が、骨格筋(活動筋)には77%の血流が担保されます。
筋量との関係で考えても、結構な血流量でもって呼吸筋の活動を担っているのですね。
さて、この呼吸筋、活発な換気が続くと疲労を来たし、それは運動パフォーマンスを低下させます。従って、呼吸筋を鍛えることも、持久性運動パフォーマンス向上には有効な手段の一つでしょう。

講義後は、やはり持久性アスリートの関心が高く、活発な質問がございました。
それらに丁寧にお答えくださいました。
片山先生、ありがとうございました。

(ニュース)20191129-1