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「立命館」を巣立つ卒業生・修了生のみなさんへ

「立命館」を巣立つ卒業生、修了生のみなさん、本当におめでとうございます。

みなさんは、学生生活を振り返り、いままで目にしたことがないような新しい世界の扉を開くことはできたでしょうか?

また心を震わせ、涙が止まらないほど、感動するような瞬間を迎えることができたでしょうか?さらには、もうこれ以上は限界だと思うほど、自らを追い込むような体験をすることはできたでしょうか?

今一度、瞳を閉じて、これまでの学生生活を振り返ってもらいたいと思います。


いま「立命館」を巣立つみなさんに送るメッセージは、極めてシンプルです。

「未来を生み出す人」になって下さい。我々教職員は、この言葉を大切にして、これまでみなさんと向き合ってきました。このメッセージに込める我々教職員の想いは、3 つです。

 

第一に、みなさんがこれまで探究し、また培ってきた人々の身体と心にかかわる英知を活かし、これから歩む新しい道で、人々と社会の健康と幸福、平和に貢献するよう、高い志を持ち、主体的に行動する人になって下さい。

 

第二に、一人ひとりに違いがあることを理解し、それを受け止めながら、ひととしての存在や尊厳を大切にする人になって下さい。これは、ダイバーシティと呼ばれる言葉を理解する上での前提条件となることです。自他ともに「個」の存在を大切にすること、また互いがその存在を認め合うことによって、人と人との関係が紡がれたり、その紡がれた関係性から共創が生まれたりします。ひとの身体と心の健康について学んだみなさんには、「ひとに優しい社会」を生み出すことができる人になってほしいと思います。

 

そして、最後に、いまここにない世界を創る人になって下さい。みなさんが歩む新しい道でも、現在、我々が抱えているような困難で複雑な問題が存在することでしょう。そのような社会における様々な壁がみなさんの道を阻もうとしたときに、その壁に向かって果敢にチャレンジし、リスクを冒してでも一歩前に踏み出す人になってもらいたいと思います。そのような壁は、全てみなさんの成長のための糧となるでしょうし、その壁を乗り越えて、いまここにないものや、いまここにない世界を創造し、それを実現する人になって下さい。

 

新型コロナウイルスが全世界をパンデミックに陥れた状況下で、卒業生、修了生のみなさんとこの喜びの瞬間をともに過ごせなかったことは、非常に残念でなりません。ただ、2020 年度にスポーツ健康科学部・研究科は、創設10 周年を迎えます。そして、9 19 日には、10 周年記念式典を開催しますので、卒業生、修了生がいま抱いているやりきれない気持ちを受け止め、改めてみなさんの晴れ舞台をセッティングできればと考えています。

 

みなさんがこれから歩み道で、大いに活躍することを教職員一同、心から祈っています。そして「立命館」は、みなさんが「未来を生み出す人」になるために、いつまでもみなさんに寄り添い、みなさんが成長を遂げるための礎となり続けます。

Creating a Future Beyond Borders

 

立命館大学スポーツ健康科学部・研究科

学部長・研究科長

長積 仁

「立命館」を巣立つ卒業生・修了生のみなさんへ(PDF版)

(ニュース)20200319-1