ニュース

activity

本研究科博士課程の草川祐生さんの研究が原著論文として掲載されました

本研究科博士課程後期課程3回生の草川祐生さんの研究が「Journal of Foot and Ankle Research」に原著論文として掲載されました。

スポーツ健康科学研究科博士課程後期課程3回生の草川 祐生さんが同学部・研究科教授 伊坂忠夫先生、同学部教授 金久博昭先生、同学部総同助教 前大純朗先生、同学部特任助教 杉山敬先生、総合科学技術研究機構准教授 栗原俊之先生、と共同で取り組まれた研究が、「Journal of Foot and Ankle Research」に原著論文として掲載されました。

ヒトの足ゆび(足趾)の動きは,足底内在筋(足部内に起始・停止部を有する筋群)および外在筋(下腿部に起始し足部内に停止する筋群)によって制御されています.これまでには,足趾屈曲筋力(足のゆびを曲げる力)が足底内在筋および外在筋の筋サイズ(解剖学的筋断面積や筋厚)と有意な正の相関関係にあることが示されてきました.しかし,従来の知見は,限られた足底内在筋または複数の足底内在筋をまとめた領域を分析することによって得られたものでした.すなわち,10個ある足底内在筋,個々の筋が有する解剖学的作用を考慮していないものといえます.そこで,本研究論文では, 個々の足底内在筋の筋サイズを定量化した上で,足底内在筋および外在筋の筋サイズと足趾屈曲筋力との関係を明らかにすることを目的にしました.

本研究の主な知見は,重回帰分析により,足底内在筋および外在筋の中で,母趾内転筋斜頭(母趾の屈曲と内転に作用する)のみが足趾屈曲筋力の決定因子として選択されたことです.この結果は,足趾の運動に作用する数多くの足底内在筋および外在筋のうち,母趾内転筋斜頭が足趾屈曲筋力の生成に母趾内転筋斜頭が主要に貢献することを示唆します.

 

Yuki Kusagawa, Toshiyuki Kurihara, Sumiaki Maeo, Takashi Sugiyama, Hiroaki Kanehisa & Tadao Isaka. Associations between the size of individual plantar intrinsic and extrinsic foot muscles and toe flexor strength. J Foot Ankle Res 15, 22 (2022). https://doi.org/10.1186/s13047-022-00532-9

Journal site: https://jfootankleres.biomedcentral.com/articles/10.1186/s13047-022-00532-9

PDF: https://jfootankleres.biomedcentral.com/track/pdf/10.1186/s13047-022-00532-9.pdf