この頃の大学評価・IR室

アーカイブ/2020年度

退任所感

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天狗先生

仲 真紀子 室長:

 2年間という短い期間でしたけれども、大学評価・IR室立ち上げのプロセスに室長として携わらせていただきましたこと、どうもありがとうございました。Institutional Researchという概念も方法も未知のことばかりで、頼りのない室長であったと思います。それもあって副室長であられた鳥居朋子教授、そして課長をはじめとする大学評価・IR室の室員の皆様方の結集力も高まったかもしれません。たいへんお世話になりました。

 IRの仕事は全学の先生方、事務の方々、そして学生たちの力、支援がなければ成り立たないことを、ひしと感じました。総長、副総長はもとより自己評価委員会、幹事会の先生方、皆様方の多大なご尽力にも深く感謝申し上げます。

 折しも、20214月から、科学技術政策の基本的枠組である「科学技術基本法」が「科学技術・イノベーション基本法」となり、大学の研究・教育におきましても、イノベーションの創出、人文・社会科学の知と自然科学の知の融合など、あらたな展開が期待されるところです。この時代の流れのなかで、大学評価・IR室がますます重要な役割を担っていくことは必至のことと思われます。

どうぞ皆様ご健康に留意され、(お休みもとられながら)頑張られてください。

 

鳥居 朋子 副室長:

 大学評価室での3年間、そして大学評価・IR室での2年間、たいへんお世話になりました。未熟な上に至らぬ点ばかりでしたが、自己点検・評価等を通じて、本学のさまざまな取り組みについて知識を深めることができました。また、多くのみなさまのご支援とご協力を賜りながら、全学的な内部質保証システムの開発や第3期機関別認証評価の受審等のしごとに携わらせていただきました。それまで細々と高等教育研究を進めてきた私にとって、自分自身の視野を広げ問題意識を掘り下げるような経験をさせていただいた5年間だったと感謝しております。この場をお借りして、あらためてお礼を申し上げます。さらに、大学評価・IR室開設記念シンポジウム等へのご参加や当室のウェブサイトをご覧くださった学内外のみなさまにも心よりお礼申し上げます。みなさまとの対話はとても楽しい思い出です。

 4月からのチャレンジとして、大学評価・IR室でのしごとを通じて得た気付きをたいせつにしながら、大学の継続的改善を支えるIRに関する研究を進めていく所存です。とくに、新常態においていかに大学が多様性を推進し、根拠に基づきながら継続的改善を実現するのかという問いを検討していければと考えております。たいへん大きな課題ではありますが、いつか成果がまとまりましたら、また何らかの形で内部質保証の推進に貢献できれば幸いに思っております。今後ともよろしくお願いいたします。

 これからも、大学評価・IR室がデータや情報を介した対話のハブとなり、内部質保証システムの有効性が向上してくことを祈念しております。本当にありがとうございました。


経営管理研究科が認証評価を受審しました

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天狗先生

 本学の経営管理研究科は、大学基準協会による2020(令和2)年度経営系専門職大学院認証評価を受審し、その結果、基準に適合しているとの認定を受けました。


 全学の内部質保証を推進する自己評価委員会においても、このたびの認証評価結果を踏まえた研究科の改善・向上に向けた取り組みについて、全学的観点から毎年度その状況を確認して参ります。


 このたびの認証評価結果と点検・評価報告書は以下のページで公開しています。
 
https://www.ritsumei.ac.jp/mba/external/evaluate/



内部質保証の進展について

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天狗先生

 2018年度に受審した機関別認証評価から2年が経ちました。本学では更なる内部質保証の向上に向け、2019年度から新たに「モニタリング」と「レビュー」を基本とした自己点検・評価を進めています。 

                         ブログ25

 「モニタリング」は、大学基準協会の点検・評価項目に加えて、本学の中期計画や事業計画に関する指標を用いて行います。そこでは、特徴的な取り組みや顕著な成果を「長所・特色」として抽出しています。また、現状と指標の目標水準が大きく乖離しているものは「問題点」として抽出し、改善に向けた計画を確認しています。報告書の様式については、従来の現状説明や全体まとめを割愛し、最新の状況に関する変化点を中心として「長所・特色」、「問題点」の2項目だけで構成することにより、各分野の成果や課題をコンパクトに表現するよう改訂しました。これにより、報告書の分量は2018年度比で1/3程度となり、各分野における報告書作成の効率化を図ることができました。成果や課題がより明確になり、報告書に目を通しやすくなったためか、自己評価委員会における質問数や発言数が以前よりも増し、議論が活発に行われるようになりました。一方で、現状説明を割愛したことで、大学全体の状況が見えにくくなったという意見もあり、2年目となる2020年度からは「長所・特色」、「問題点」に加えて、「その他」の項目と概況記入欄を設けて、情報量と効率性のバランスを調整しています。          

次に、既存の複数年を通した全体総括とは別に、単年度のテーマ別で実施する「レビュー」を開始しました。年度ごとに定めたテーマについて重点的な点検・評価を行い、中期的な課題を抽出することを目的としています。2019年度は「学習成果の把握・評価・活用の現状と今後の課題」をテーマに、学習成果検証に関わる本学の取り組みを振り返り、中期的な課題として、学習成果の検証方法の改善と、アセスメント・ポリシー策定の必要性を提起しました。この提起を受け、2020年度の自己評価委員会では、全学レベル、学位プログラムレベル、授業レベルの3層におけるアセスメント・ポリシーの議論を開始しました。なお、2020年度のレビューは、本学の強みである社会連携・社会貢献をテーマとして実施しています。

以上の「モニタリング」と「レビュー」をはじめ、外部評価や認証評価等における指摘事項に対する改善状況をとりまとめたもの、および大学基礎データ、基礎要件確認シートを合わせて、毎年度の自己点検・評価報告書としています。例年12月に、これを自己評価委員会から学長に報告し、学長より特に優先して改善を求める事項について改善実施要求が出されます。自己評価委員会では改善実施要求への対応方針を確認し、次年度の自己点検・評価活動につなげるという確実な改善・向上の仕組み(クロージング・ザ・ループ)を継続しています。

現時点での「モニタリング」と「レビュー」導入の成果としては、以下の3点が挙げられます。まず、「モニタリング」による点検・評価を効率的に行うことで、重要課題に関する「レビュー」を並行して実施することが可能となり、「モニタリング」による単年度の課題と「レビュー」による中期的な課題を抽出するに至りました。さらに、「レビュー」を起点とした課題の解決(アセスメント・ポリシーの策定等)に着手しています。

 なお、自己点検・評価報告書はこれまで毎年公開していましたが、2019年度より学内公開に留めることとしました。これは、学内の文脈での詳細な点検・評価と改善に重点を置き効率化したことにより、報告書が直近の総括的な自己点検・評価報告書の知識を前提とすること、また中期計画や事業計画を評価対象としたことで、報告書に学内情報等が含まれるためです。毎年度の大学基礎データは引き続きホームページで公開しています。

 

本学の内部質保証に関する取り組みについては、引き続きホームページやブログで情報発信して参ります。今後ともご支援、ご協力を賜りますようどうぞよろしくお願い致します。

大学コンソーシアム京都FDフォーラムでポスター発表しました

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天狗先生

 大学コンソーシアム京都が220日(土)に開催した「第26FDフォーラム」のポスターセッションにおいて、「モニタリングとレビューに基づく内部質保証システム」をテーマとして、大学評価・IR室副室長の鳥居朋子先生より発表を行いました。

 当日はオンライン上での開催となりましたが、ポスター発表には70名近くのご参加がありました。

大学コンソーシアム京都FDフォーラムトップ


 発表では、本学の内部質保証の特長や第3期認証評価(2018年度受審)で長所が付された内容について、「内部質保証組織関係図」を用いて紹介しました。また、認証評価受審後に定めた新たな自己点検・評価活動の中期方針(2019年度~2025年度)の概要を紹介した上で、新たな取り組みのひとつである「モニタリングとレビュー」について説明しました。効率的なモニタリングによる短期的な改善計画の整理と、テーマを定めたレビューによる中長期的な課題の抽出により、メリハリをつけた内部質保証の推進を行っている点については、参加者からも積極的な質問が寄せられました。

 最後に、鳥居先生からは、学外からの評価やご意見を踏まえて、この内部質保証システム自体の検証も進めることが重要であるとの締めくくりがありました。

 皆さま、ご参加ありがとうございました。


 当日のポスターはこちらからご確認頂けます。

 2021年2月20日(土)FDフォーラム発表ポスター



大学コンソーシアム京都FDフォーラムのポスターセッションに参加します

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天狗先生

 大学コンソーシアム京都が2月に開催する「第26FDフォーラム」のポスターセッションに参加することになりました。「モニタリングとレビューに基づく内部質保証システム」をテーマとし、大学評価・IR室の教職員が教職協働で発表を行います(スピーカーは副室長の鳥居朋子先生が務めます)。

 

 今年度のFDフォーラムは、オンラインでの開催となり参加無料ですので、ぜひご参加ください。オンラインポスター発表は、220日(土)14:00~(本学の発表は14:30~)です。発表後、30分程度の質疑応答が設けられていますので、皆さんと活発な意見交換ができれば幸いです。

 なお、ポスターは213日(土)9:00228日(日)2359の間、第26FDフォーラムの特設Webサイトで公開されます(特設Webサイトは、シンポジウム・分科会に申し込みされた方にのみ案内されます)。

 

【発表概要】

立命館大学では、全学教育プログラム(学部・研究科等)授業という重層的な構造を基本としつつ、教学、教育研究等環境、入試、学生、社会連携、大学運営・財務といった分野・領域ごとに内部質保証システムを活用しており、根拠に基づく検証を経て、取り組みの改善・向上に向けた次期課題の抽出・特定を行っている。なおかつ、その過程では全学協議会等を通じて学生のニーズを反映させる仕組みを制度化している。現在、2018年度の第3期認証評価の受審結果をふまえ、教職協働や学生参画によって内部質保証システムの有効性を高めている。具体的には、モニタリング(毎年度行うデータ収集等による効率的な点検・評価)とレビュー(モニタリングによって得られたデータや点検・評価結果等をふまえた総合的な点検・評価)による効率的かつ効果的な内部質保証の推進である。本発表では、これまでの到達点および今後の課題について検討する。

 

参加の申し込みや詳細はこちら↓

大学コンソーシアム京都FDフォーラムサイト

https://www.consortium.or.jp/project/fd/forum



2020年4月より大学評価・IR室にIR専門職として入職しました

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天狗先生
 20204月より大学評価・IR室にIR専門職として入職し、9カ月が経ちました。

これまで、主に中期計画R2020の達成状況に関するレポートの作成や2030年に向けた新たな中期計画R2030の指標の検討に取り組んできました。


まず、中期計画R2020の達成状況に関するレポートの作成に関してですが、本学は現在、R2020の後半期計画(2016-2020年度)を進めています。最終年度の2020年度を終えた2021年度には、計画の達成状況を明らかにし、成果の検証を行う予定です。それに先立ち、2020年度は、2019年度時点のデータを用いた達成状況の確認を行いました。R2020後半期計画では、「主体的な学びの確立」「大学院高度化」「研究高度化」「教育・研究におけるグローバル化の推進」を重点とした10の基本課題に対して約90の指標が設定されていました。目標の達成状況に加え、可能な指標に関してはベンチマークとして他大学のデータを利用し、客観的な位置、強みや弱みを把握することにも留意しました。


次に、2030年に向けた新たな中期計画の指標の検討に関してですが、2020年の先の未来を見据え、2030年に向けた計画(R2030)が検討されています。それを踏まえた指標(KPI等)について検討を行っています。指標を設定することで、計画の進捗状況の把握、改善点の可視化が可能となり、PDCAサイクルの好循環につながるとともに、大学の取り組みについての説明責任を果たすという観点にもつながると思われます。


 その他には、アセスメント・ポリシーの策定に向けた取り組みに関わりました。どの階層で策定するのか、対応する目的・目標は何か、どういったアセスメントを、いつ行うか、だれが評価するか、などの検討を行いました。人材育成に関わる目標に対する検証・評価が次の改善へとつながり、本学の内部質保証の推進に寄与していくことを目指しています。


 まだまだ、学内の状況や経緯などの理解、高等教育行政などに関する理解が十分でない部分もありますが、大学評価・IR室での業務や関連するセミナーへの参加を通して、知識の修得に努めるとともに、IR専門職としての経験を積みつつ、立命館大学における諸活動の持続的な改善に資するような情報を生み出せるよう努力したいと思います。


(報告者:船越)




山形大学「IR担当者向け実践プログラム(第1期)」を修了しました

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天狗先生

20205月から10月まで、山形大学「IR担当者向け実践プログラム」に参加する機会を得ました。本学では、2019年度より大学評価室を大学評価・IR室に改組し、全学的なIR機能の整備を進めていることもあり、IR分野で著名な先生方によるプログラムからIRの標準的な体系や水準、他大学の取り組みを学びたいと考え、参加しました。

本プログラムは、5つの要素(Contextual KnowledgeAssessmentData ManagementData AnalysisData Storytelling)および4つの科目群(IR入門、IR応用、データマネジメント&分析、IR実践)から構成され、データマネジメントの講義、データ分析やレポーティングの実践を含んでいる点がこれまでにないプログラムの特徴となっているように思います。

IRに関する概念や情勢、事例からは、これまで関連付けて考えることがなかった概念の関係性を深く考え、またその概念に当てはまる自学の取り組みを抽出する過程において、多くの気づきを得ることができました。また、ExcelPower BI、統計ソフトRを使用したデータマネジメント、データ分析からは、データと向き合う際の姿勢、ロング型やワイド型というデータ形式に加えて、Rのコードとともに、「Tidy」というデータに関する新しい概念について学ぶことができました。

11名の受講生の皆さんは、東北地方から中国・四国地方、また国公私立大学の様々な部署から参加されており、ほぼ毎月行われるデータ分析報告では、その着眼点や切り口の多様性、新鮮さから多くを学ぶ貴重な機会となりました。

本プログラムは、2020年度春開講ということで、立ち上げ期にコロナ禍が加わり、運営される先生方にとっては困難が続く状況だったと思いますが、講義動画60本以上、総時間数は70時間を超え、データ分析発表については個別のフィードバックもいただける等、質・量ともに内容の濃いプログラムでした。そのようなプログラムを第1期生として、11名の受講生の方とともに修了できたことを嬉しく思います。

1期のプログラム自体はオンラインを中心としたものでしたが、本プログラムでは受講生向けのメーリングリストも作成されており、IR分野の職能につながるネットワーク形成や情報交換等の場として、大きな可能性を有しているように思います。

IRに特化した日本初の履修証明プログラムでの経験を実践で活かし、また組織内で普及させながら、大学における意思決定支援、経営の高度化に少しでも寄与できればと考えています。

(報告者:増田)

山形大学IRトップ

(関連リンク)

山形大学OIRE Webサイト:https://ir.yamagata-u.ac.jp/











「大学基礎データ」を掲載しました

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天狗先生

 大学基準協会では、機関別認証評価の受審大学に対して、大学基準や点検・評価項目等に関わる「大学基礎データ」及び「基礎要件確認シート」の提出を求めています。

 提出が求められるのは、7年に1回の受審時のみですが、立命館大学では自己点検・評価のモニタリング資料として、毎年度「大学基礎データ」及び「基礎要件確認シート」を自律的に作成し、内部質保証推進組織である自己評価委員会においてこれを確認するとともに、データから明らかになった成果や課題を当該年度の自己点検・評価報告書に反映させています。

 また、社会への情報公開の取り組みとして、「大学基礎データ」については学外にも公開しています。このたび、2020年度の「大学基礎データ」を本ホームページにおいて公開しました。

 ぜひご参照頂ければ幸いです。

『大学基礎データ』2020年度

https://www.ritsumei.ac.jp/assessment/self_inspection/data.html/

 

 この取り組みが、大学間の情報共有やベンチマーキング、共通指標の設定等の取り組みにつながり、大学IRが活性化することを期待しています。

AIR Forum Virtualに参加しました

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天狗先生

 昨年に続き、Association for Institutional Research (AIR) Forumに参加しました。残念ながら、今年はCOVID-19の感染拡大の影響を受け、当初予定されていたルイジアナ州ニューオーリンズでの開催は中止となり、オンラインによるAIR Forum Virtualになりました(米国東部時間2020629日〜71日)。筆者は、他大学でIRの開発・実践に携わっている仲間(東京都立大学・近藤 伸彦先生、明治大学・山本 幸一氏)との共同研究の成果として、オンデマンドのポスター発表を行いました。タイトルは、「A Holistic Approach to Successful IR/IE: The necessary conditions for creating a bridge between IR and IE」です。大学の継続的改善(IE)とIRとの架け橋をいかに創るかという課題について、日本の大学のIR担当者を対象としたアンケート調査結果をもとに、グッド・プラクティスを抽出しながらティップスにまとめたものです。ご回答いただいたみなさまに感謝いたします。

AIR Forum Virtualポスター

  もともと、20195月のAIR Forum Impact Sessionに登壇して日本の状況をお話しした際に(昨年のブログ記事)、フロアの方から「日本の大学はどうしてIRIEの間がそんなに近いの?」という質問を受け、共同研究の着想を得ました。大学における職務が専門分化しているアメリカから眺めれば、教学とIRが比較的近い距離(「教学IR」という言葉もあるように)で動いている日本の実態は、長所の一つに見えるようでした。また、大学職員のキャリア形成の過程も、複数部署を異動するゼネラリスト養成型が一般的であるため、結果として、部門横断的な視点を獲得しネットワークを形成しやすいという利点があるのかもしれません。

 

 Microsoft Corporationの全面的なバックアップにより、非常に洗練されたバーチャル空間を楽しみました。

AIR Forum Virtualイメージ

 短時間でオンライン開催への切り替えを決定し、準備を進めた関係者に敬意を表します。どんな時であっても、研究発表や交流を前に進めるのだという気迫を感じた次第です。あいにく、時差の関係でライブ配信のセッションには参加が難しかったのですが、都合の良い時間に日本の自宅で60近いオンデマンド・セッションをじっくりと視聴できることは最大のメリットでした。COVID-19が猛威を振るう中、いかにデータを用いてキャンパスや学生寮の再開時期を判断するか等のタイムリーな議論もありました。また、筆者自身もオンライン授業の試行錯誤を重ねている最中でしたので、受講生の視点に立てたことも得難い経験でした。

 

 次回のAIR Forumは、20215月下旬にワシントンDCでの開催が予定されています。実現への希望を抱きながら、いまは出来る限り自分たちの取り組みを進め、大学や国を超えたコラボレーションを少しでも生み出せればと思っています。

 

共同発表者のお二人から本ブログ記事へコメントをお寄せいただきました。お礼申し上げます。

 

近藤 伸彦先生:

今回の発表は、日本式のIRIEの関係を具体的事例から考察する、貴重な機会でした。今後さらに分析や可視化を進め、研究成果を広く還元できればと考えています。

 

山本 幸一氏:

IRIEをいかに支援しているのか、10カ月以上になった私たちのチーム作業は楽しいものでした。また、13時間の時差のため、明け方から始まるAIRのオンラインフォーラムも新鮮な経験でした。今回の発表を支えてくれた全国の仲間のためにも、この研究成果の活用を考えてまいります。


(報告者:鳥居 朋子)



新型コロナウイルス感染症の影響を受けて

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天狗先生

 新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言の発令を受けて、立命館大学も48日より一斉休校となっていました。ゴールデンウィーク明けの57日からは、すべての授業についてWebを利用した授業として再開しています。

 新型コロナウイルスにおける授業実践に関わって、教学部を中心に2つの調査を企画・実施しました。


1つ目はWeb授業を開始するにあたっての事前調査となる「インターネット環境調査」です。学生のコンピュータ等の所有状況や、自宅のインターネット環境、Web授業を受講できる場所などについて確認し、調査結果を受けて、ノートパソコンやポケットWi-Fiの貸し出しを行いました。


 2つ目はWeb授業が2週間程度進んだ段階での「Web授業に関するアンケート調査」です。こちらは、学生および教員を対象として実施しました。

 学生アンケートの回収率は41.0%(回答者数14,332/調査対象者34,962名)でした。アンケート結果では、全体としてある程度満足しているものの、受講への不安や戸惑い、授業及び課題の分量に対する負担を感じている学生が多いことが分かりました。この結果を受けて、「在学生・院生向け Web授業のための特別サイト」開設による一括した情報発信や、ヘルプデスクの設置による学生からの問い合わせ対応を行っています。


教員アンケートの回収率は49.8%(回答者数1,020/調査対象者数2,050名)でした。アンケート結果では、本学のWebコースツールであるmanaba+Rがプラットフォームとして十分に機能していることが分かりました。Web授業のメリットとしては、掲示板やチャットを用いたディスカッションや質疑応答が積極的に行えること、VODを活用した反復学習によって学生が自身のペースに合わせて理解することができること、教員の授業実践の視野や選択肢が広がったこと等が挙がりました。一方で、Web授業の課題としては、対面授業と比べ学生のリアルな反応が分かりづらいこと、演習などでは対話的に授業を進めることが難しいこと、教員・学生の通信環境が授業の進行に影響すること等が挙がりました。また、Web授業実践の難しさについては、授業準備に膨大な時間を要すること、様々なWebツールに対する知識、教材をアップロードすることに伴う著作権の問題等がありました。この結果を受けて、「Web授業実施のサポートページ」開設による一括した情報発信や、サポートデスクの設置による個別相談の受付、オンラインFD企画の開催によるピアサポート等を行いました。


 本学では、今後も新型コロナウイルス禍による学生の学びや学生生活への影響、Web授業の学習効果等についてデータを用いた検証及び、その結果を受けた取り組みを進めてまいります。