この頃の大学評価・IR室

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「大学基礎データ」(2023年度)を掲載しました

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天狗先生

 本学では、2017年度以降、自己点検・評価のモニタリング資料として、毎年度「大学基礎データ」及び「基礎要件確認シート」を作成し、内部質保証推進組織である自己評価委員会において確認するとともに、データから明らかになった成果や課題を当該年度の自己点検・評価活動に反映させてきました。この度、7月の自己評価委員会を経て内容が確定しましたのでwebサイトで公開しました。

 7年ぶりに実施する「大学評価委員会」でも評価資料の一部として「大学基礎データ」の活用を予定しています。

 

『大学基礎データ』2023年度

https://www.ritsumei.ac.jp/assessment/self_inspection/data.html/

「大学基礎データ」(2022年度)を掲載しました

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天狗先生

 機関別認証評価では、受審大学に対して、大学基準協会より大学基準や点検・評価項目等に関わる「大学基礎データ」及び「基礎要件確認シート」の提出が求められています。

 提出が求められるのは、7年に1度の受審時のみですが、本学では自己点検・評価のモニタリング資料として、毎年度「大学基礎データ」及び「基礎要件確認シート」を自律的に作成し、内部質保証推進組織である自己評価委員会において確認するとともに、データから明らかになった成果や課題を当該年度の自己点検・評価活動に反映させています。

 また、社会への情報公開の一環として、「大学基礎データ」については学外にも公開しています。この度、2022年度の「大学基礎データ」を本ホームページにおいて公開しました。ぜひご参照頂ければ幸いです。

 

『大学基礎データ』2022年度

https://www.ritsumei.ac.jp/assessment/self_inspection/data.html/

 

山形大学第3期IR担当者向け実践プログラムを受講しました

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天狗先生

20215月から9月まで、山形大学が開講するIR担当者向け実践プログラムを受講させていただきました。第3期となる本プログラムは、コロナ禍であることもあり、全てオンラインで行われました。いろいろな大学のIR担当者とともに学ぶ機会を得られたのはありがたいものでした。

授業はオンデマンド型授業とリアルタイム授業を組み合わせた形式でした。IRの定義や考え方、IR担当者に必要な知識・技術を学ぶ入門講座をはじめ、他大学のIR分析事例を学ぶ講座やデータマネジメント、データ分析などの実習を受けました。また、月1回の頻度で行われるリアルタイム授業では、データ分析の結果を報告するなど、効果的に情報を提供するためのプレゼンテーションを行いました。

入門講座で驚いたことは、IRとは、という問いに対して、誰に聞くかで異なるということでした。異なる解釈があることを踏まえ、講義で紹介された内容を自分なりに理解することで、よい大学を作るためにできるサポートについて考えていきたいと思いました。

データマネジメントの実習では、ExcelRPower BIなどを用いて、データの変形や結合、集計、可視化等を行いました。Rを使ったことはありますが、都度調べながら行っていたので、体系立てて学ぶことができてよかったです。学んだことを徐々に実務に活用し、再現性や効率性など、先を見据えたデータマネジメントをしていきたいと思います。

他大学のIR分析事例では、それぞれの大学の特徴、IR組織の沿革や体制、分析事例が紹介されました。それぞれの大学は設置形態や規模等が異なるため、自分の大学と違いを認識しつつ、応用できる部分を考えていく必要があると感じました。紹介された事例のなかで印象に残っていることの一つは、コミュニケーションなしではIRのサポートという機能が有効に活用されないということです。データを情報に変換するため、分析背景の理解や目的を共有するコミュニケーションを意識して取り組みたいと考えています。

プレゼンテーションでは、全員同じデータを用いた分析結果を報告するため、それぞれの分析の視点・考え方や発表の構成、スライドの工夫など、自分と異なる部分がわかりやすく、とても参考になりました。

本プログラムで学んだことを基礎として、適切な課題の認識や設定、データの収集・分析、わかりやすい情報提供を行い、本学の意思決定や継続的改善をサポートしていきたいと思います。

(報告者:船越)

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(関連リンク)

山形大学OIRE Webサイト:https://ir.yamagata-u.ac.jp/

 


アセスメント・ポリシーを策定しました

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天狗先生

 本学では、このたびアセスメント・ポリシーを策定しました。

 本学におけるアセスメント・ポリシー策定の必要性については、2019年度自己点検・評価の年度別テーマに基づくレビューにおいて中期的課題として提起されました。これを受けて、学内で行われているアセスメントの実態やレビューでの提案内容、教学マネジメント指針、他大学事例などを踏まえて大学評価・IR室で作成したアセスメント・ポリシーの原案について、自己評価委員会幹事会を中心に関連部署や関連委員会での検討を行いました。

 本学のアセスメント・ポリシーは、大学が(1)大学レベル、(2)学部・研究科(学位プログラム等)レベル、(3)授業レベルの3階層で設定した学生の育成に関わる目的・目標の達成度を検証し、評価する際の考え方と方法の総体であることを確認しています。

 それぞれのレベルについて、対応する目的・目標、対象範囲、検証方法、評価方法、各階層での評価主体、評価時期を定めました。

 また、これに付随する課題として、各階層におけるアセスメント・チェックリストの作成や、2030年を見据えた本学の中期計画R2030を踏まえた新たな教学展開を反映する必要性を確認しました。

 現在は、策定されたアセスメント・ポリシーの下、各学部・研究科をはじめとした各階層においてアセスメント・チェックリストを作成中です。アセスメント・ポリシー及びアセスメント・チェックリストは、今後実施を予定している学部・研究科の専門分野別外部評価や全学の外部評価で学外者の方々からも客観的な視点で評価を頂き、学習成果検証の改善・向上につなげる予定です。


 立命館大学のアセスメント・ポリシー

2020年4月より大学評価・IR室にIR専門職として入職しました

    assessment|ir
天狗先生
 20204月より大学評価・IR室にIR専門職として入職し、9カ月が経ちました。

これまで、主に中期計画R2020の達成状況に関するレポートの作成や2030年に向けた新たな中期計画R2030の指標の検討に取り組んできました。


まず、中期計画R2020の達成状況に関するレポートの作成に関してですが、本学は現在、R2020の後半期計画(2016-2020年度)を進めています。最終年度の2020年度を終えた2021年度には、計画の達成状況を明らかにし、成果の検証を行う予定です。それに先立ち、2020年度は、2019年度時点のデータを用いた達成状況の確認を行いました。R2020後半期計画では、「主体的な学びの確立」「大学院高度化」「研究高度化」「教育・研究におけるグローバル化の推進」を重点とした10の基本課題に対して約90の指標が設定されていました。目標の達成状況に加え、可能な指標に関してはベンチマークとして他大学のデータを利用し、客観的な位置、強みや弱みを把握することにも留意しました。


次に、2030年に向けた新たな中期計画の指標の検討に関してですが、2020年の先の未来を見据え、2030年に向けた計画(R2030)が検討されています。それを踏まえた指標(KPI等)について検討を行っています。指標を設定することで、計画の進捗状況の把握、改善点の可視化が可能となり、PDCAサイクルの好循環につながるとともに、大学の取り組みについての説明責任を果たすという観点にもつながると思われます。


 その他には、アセスメント・ポリシーの策定に向けた取り組みに関わりました。どの階層で策定するのか、対応する目的・目標は何か、どういったアセスメントを、いつ行うか、だれが評価するか、などの検討を行いました。人材育成に関わる目標に対する検証・評価が次の改善へとつながり、本学の内部質保証の推進に寄与していくことを目指しています。


 まだまだ、学内の状況や経緯などの理解、高等教育行政などに関する理解が十分でない部分もありますが、大学評価・IR室での業務や関連するセミナーへの参加を通して、知識の修得に努めるとともに、IR専門職としての経験を積みつつ、立命館大学における諸活動の持続的な改善に資するような情報を生み出せるよう努力したいと思います。


(報告者:船越)




山形大学「IR担当者向け実践プログラム(第1期)」を修了しました

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天狗先生

20205月から10月まで、山形大学「IR担当者向け実践プログラム」に参加する機会を得ました。本学では、2019年度より大学評価室を大学評価・IR室に改組し、全学的なIR機能の整備を進めていることもあり、IR分野で著名な先生方によるプログラムからIRの標準的な体系や水準、他大学の取り組みを学びたいと考え、参加しました。

本プログラムは、5つの要素(Contextual KnowledgeAssessmentData ManagementData AnalysisData Storytelling)および4つの科目群(IR入門、IR応用、データマネジメント&分析、IR実践)から構成され、データマネジメントの講義、データ分析やレポーティングの実践を含んでいる点がこれまでにないプログラムの特徴となっているように思います。

IRに関する概念や情勢、事例からは、これまで関連付けて考えることがなかった概念の関係性を深く考え、またその概念に当てはまる自学の取り組みを抽出する過程において、多くの気づきを得ることができました。また、ExcelPower BI、統計ソフトRを使用したデータマネジメント、データ分析からは、データと向き合う際の姿勢、ロング型やワイド型というデータ形式に加えて、Rのコードとともに、「Tidy」というデータに関する新しい概念について学ぶことができました。

11名の受講生の皆さんは、東北地方から中国・四国地方、また国公私立大学の様々な部署から参加されており、ほぼ毎月行われるデータ分析報告では、その着眼点や切り口の多様性、新鮮さから多くを学ぶ貴重な機会となりました。

本プログラムは、2020年度春開講ということで、立ち上げ期にコロナ禍が加わり、運営される先生方にとっては困難が続く状況だったと思いますが、講義動画60本以上、総時間数は70時間を超え、データ分析発表については個別のフィードバックもいただける等、質・量ともに内容の濃いプログラムでした。そのようなプログラムを第1期生として、11名の受講生の方とともに修了できたことを嬉しく思います。

1期のプログラム自体はオンラインを中心としたものでしたが、本プログラムでは受講生向けのメーリングリストも作成されており、IR分野の職能につながるネットワーク形成や情報交換等の場として、大きな可能性を有しているように思います。

IRに特化した日本初の履修証明プログラムでの経験を実践で活かし、また組織内で普及させながら、大学における意思決定支援、経営の高度化に少しでも寄与できればと考えています。

(報告者:増田)

山形大学IRトップ

(関連リンク)

山形大学OIRE Webサイト:https://ir.yamagata-u.ac.jp/











「大学基礎データ」を掲載しました

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天狗先生

 大学基準協会では、機関別認証評価の受審大学に対して、大学基準や点検・評価項目等に関わる「大学基礎データ」及び「基礎要件確認シート」の提出を求めています。

 提出が求められるのは、7年に1回の受審時のみですが、立命館大学では自己点検・評価のモニタリング資料として、毎年度「大学基礎データ」及び「基礎要件確認シート」を自律的に作成し、内部質保証推進組織である自己評価委員会においてこれを確認するとともに、データから明らかになった成果や課題を当該年度の自己点検・評価報告書に反映させています。

 また、社会への情報公開の取り組みとして、「大学基礎データ」については学外にも公開しています。このたび、2020年度の「大学基礎データ」を本ホームページにおいて公開しました。

 ぜひご参照頂ければ幸いです。

『大学基礎データ』2020年度

https://www.ritsumei.ac.jp/assessment/self_inspection/data.html/

 

 この取り組みが、大学間の情報共有やベンチマーキング、共通指標の設定等の取り組みにつながり、大学IRが活性化することを期待しています。

AIR Forum Virtualに参加しました

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天狗先生

 昨年に続き、Association for Institutional Research (AIR) Forumに参加しました。残念ながら、今年はCOVID-19の感染拡大の影響を受け、当初予定されていたルイジアナ州ニューオーリンズでの開催は中止となり、オンラインによるAIR Forum Virtualになりました(米国東部時間2020629日〜71日)。筆者は、他大学でIRの開発・実践に携わっている仲間(東京都立大学・近藤 伸彦先生、明治大学・山本 幸一氏)との共同研究の成果として、オンデマンドのポスター発表を行いました。タイトルは、「A Holistic Approach to Successful IR/IE: The necessary conditions for creating a bridge between IR and IE」です。大学の継続的改善(IE)とIRとの架け橋をいかに創るかという課題について、日本の大学のIR担当者を対象としたアンケート調査結果をもとに、グッド・プラクティスを抽出しながらティップスにまとめたものです。ご回答いただいたみなさまに感謝いたします。

AIR Forum Virtualポスター

  もともと、20195月のAIR Forum Impact Sessionに登壇して日本の状況をお話しした際に(昨年のブログ記事)、フロアの方から「日本の大学はどうしてIRIEの間がそんなに近いの?」という質問を受け、共同研究の着想を得ました。大学における職務が専門分化しているアメリカから眺めれば、教学とIRが比較的近い距離(「教学IR」という言葉もあるように)で動いている日本の実態は、長所の一つに見えるようでした。また、大学職員のキャリア形成の過程も、複数部署を異動するゼネラリスト養成型が一般的であるため、結果として、部門横断的な視点を獲得しネットワークを形成しやすいという利点があるのかもしれません。

 

 Microsoft Corporationの全面的なバックアップにより、非常に洗練されたバーチャル空間を楽しみました。

AIR Forum Virtualイメージ

 短時間でオンライン開催への切り替えを決定し、準備を進めた関係者に敬意を表します。どんな時であっても、研究発表や交流を前に進めるのだという気迫を感じた次第です。あいにく、時差の関係でライブ配信のセッションには参加が難しかったのですが、都合の良い時間に日本の自宅で60近いオンデマンド・セッションをじっくりと視聴できることは最大のメリットでした。COVID-19が猛威を振るう中、いかにデータを用いてキャンパスや学生寮の再開時期を判断するか等のタイムリーな議論もありました。また、筆者自身もオンライン授業の試行錯誤を重ねている最中でしたので、受講生の視点に立てたことも得難い経験でした。

 

 次回のAIR Forumは、20215月下旬にワシントンDCでの開催が予定されています。実現への希望を抱きながら、いまは出来る限り自分たちの取り組みを進め、大学や国を超えたコラボレーションを少しでも生み出せればと思っています。

 

共同発表者のお二人から本ブログ記事へコメントをお寄せいただきました。お礼申し上げます。

 

近藤 伸彦先生:

今回の発表は、日本式のIRIEの関係を具体的事例から考察する、貴重な機会でした。今後さらに分析や可視化を進め、研究成果を広く還元できればと考えています。

 

山本 幸一氏:

IRIEをいかに支援しているのか、10カ月以上になった私たちのチーム作業は楽しいものでした。また、13時間の時差のため、明け方から始まるAIRのオンラインフォーラムも新鮮な経験でした。今回の発表を支えてくれた全国の仲間のためにも、この研究成果の活用を考えてまいります。


(報告者:鳥居 朋子)



新型コロナウイルス感染症の影響を受けて

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天狗先生

 新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言の発令を受けて、立命館大学も48日より一斉休校となっていました。ゴールデンウィーク明けの57日からは、すべての授業についてWebを利用した授業として再開しています。

 新型コロナウイルスにおける授業実践に関わって、教学部を中心に2つの調査を企画・実施しました。


1つ目はWeb授業を開始するにあたっての事前調査となる「インターネット環境調査」です。学生のコンピュータ等の所有状況や、自宅のインターネット環境、Web授業を受講できる場所などについて確認し、調査結果を受けて、ノートパソコンやポケットWi-Fiの貸し出しを行いました。


 2つ目はWeb授業が2週間程度進んだ段階での「Web授業に関するアンケート調査」です。こちらは、学生および教員を対象として実施しました。

 学生アンケートの回収率は41.0%(回答者数14,332/調査対象者34,962名)でした。アンケート結果では、全体としてある程度満足しているものの、受講への不安や戸惑い、授業及び課題の分量に対する負担を感じている学生が多いことが分かりました。この結果を受けて、「在学生・院生向け Web授業のための特別サイト」開設による一括した情報発信や、ヘルプデスクの設置による学生からの問い合わせ対応を行っています。


教員アンケートの回収率は49.8%(回答者数1,020/調査対象者数2,050名)でした。アンケート結果では、本学のWebコースツールであるmanaba+Rがプラットフォームとして十分に機能していることが分かりました。Web授業のメリットとしては、掲示板やチャットを用いたディスカッションや質疑応答が積極的に行えること、VODを活用した反復学習によって学生が自身のペースに合わせて理解することができること、教員の授業実践の視野や選択肢が広がったこと等が挙がりました。一方で、Web授業の課題としては、対面授業と比べ学生のリアルな反応が分かりづらいこと、演習などでは対話的に授業を進めることが難しいこと、教員・学生の通信環境が授業の進行に影響すること等が挙がりました。また、Web授業実践の難しさについては、授業準備に膨大な時間を要すること、様々なWebツールに対する知識、教材をアップロードすることに伴う著作権の問題等がありました。この結果を受けて、「Web授業実施のサポートページ」開設による一括した情報発信や、サポートデスクの設置による個別相談の受付、オンラインFD企画の開催によるピアサポート等を行いました。


 本学では、今後も新型コロナウイルス禍による学生の学びや学生生活への影響、Web授業の学習効果等についてデータを用いた検証及び、その結果を受けた取り組みを進めてまいります。

 

大学評価・IR室のミッション・ステートメントを策定しました

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天狗先生

 大学評価・IR室の設置を契機に、学内でIRを推進するにあたり、立命館大学におけるIRとは何であるかを明らかにし、学内で共有することを自己評価委員会で確認しました。これを受け、大学評価・IR室では国際的通用性等にも鑑み、IRを大学評価・IR室のミッション・ステートメントの中で具体化するに至りました。
 策定した大学評価・IR室のミッション・ステートメントは以下の通りです。


【大学評価・IR室 ミッション・ステートメント】
 IRとは、「高等教育機関の計画、政策形成、意思決定を支援する情報を提供するために機関内で行われる調査研究」(Saupe, 1990)である。
 立命館大学大学評価・IR室のミッションは、IRを推進すること、すなわち質向上に関わる本学の評価、意思決定、計画、政策形成を支援するために、教職員や学生との協働により、学内外のデータの収集、統合、分析を行うことである。


 上記のミッションの下、①学生の成長支援、②エビデンス重視、③学生参画・教職協働を重んじて活動を進めます。


 なお、社会情勢や学内の要請等により、大学評価・IR室のミッション・ステートメントは柔軟に更新するものと考えています。ぜひ、ご意見やご感想などお寄せください。


 また、これに合わせて、大学評価・IR室のロゴマークもリニューアルしました。


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