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大学評価・IR室のミッション・ステートメントを策定しました
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大学評価・IR室の設置を契機に、学内でIRを推進するにあたり、立命館大学におけるIRとは何であるかを明らかにし、学内で共有することを自己評価委員会で確認しました。これを受け、大学評価・IR室では国際的通用性等にも鑑み、IRを大学評価・IR室のミッション・ステートメントの中で具体化するに至りました。
策定した大学評価・IR室のミッション・ステートメントは以下の通りです。
【大学評価・IR室 ミッション・ステートメント】
IRとは、「高等教育機関の計画、政策形成、意思決定を支援する情報を提供するために機関内で行われる調査研究」(Saupe, 1990)である。
立命館大学大学評価・IR室のミッションは、IRを推進すること、すなわち質向上に関わる本学の評価、意思決定、計画、政策形成を支援するために、教職員や学生との協働により、学内外のデータの収集、統合、分析を行うことである。
上記のミッションの下、①学生の成長支援、②エビデンス重視、③学生参画・教職協働を重んじて活動を進めます。
なお、社会情勢や学内の要請等により、大学評価・IR室のミッション・ステートメントは柔軟に更新するものと考えています。ぜひ、ご意見やご感想などお寄せください。
また、これに合わせて、大学評価・IR室のロゴマークもリニューアルしました。
新年のご挨拶
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東京オリンピック・パラリンピックイヤー、2020年になりました。
大学評価・IR室にとって、昨年は開設1年目の記念すべき年でした。開設記念シンポジウムを開催し学内外から多くの方々にご参加頂くとともに、学内各部署で実施されている学生調査等のIR活動に関わる実態調査等に取り組みました。現在は、大学評価・IR室のミッション・ステートメント策定に取り組んでおり、もうすぐ本ホームページで公開できる予定です。
今年は、リサーチ・クエスチョンの設定と検証や、アセスメント・ポリシー策定にむけた議論、専門分野別外部評価 第2サイクルの本格実施に向けた方法論の詳細について検討を進めます。また、現在策定中の中期計画R2030を踏まえた指標の抽出を行う予定です。
引き続き、学内外の皆さまと連携・協力しつつ、内部質保証を推進していきたいと思っております。本年もどうぞよろしくお願い致します。
開設記念シンポジウムを開催しました
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これを記念して、9月5日(木)、朱雀キャンパス大ホールにおいて、立命館大学 大学評価・IR室 開設記念シンポジウム「大学の内部質保証をどう実現するか-認証評価やIRの視点から-」を開催しました。
学外から多くの高等教育関係者にお申し込み頂き、当日の参加者は学内教職員も含めて300名近くに上りました。
基調講演では、大阪大学の川嶋 太津夫先生から、IRとは何かについて、歴史的変遷やアメリカの先進事例、日本の現状を交えながら大局的なご説明頂きました。また、日本の大学の内部質保証におけるIRの役割や課題についてご考察頂きました。
お話の中では、日本においてIRは、教育プログラムの点検・評価や有効性の検証、認証評価において強調されているが、アメリカではIRからIE(Institutional Effectiveness)、DS(Decision Support)へと広がりを見せ、大学の様々な領域や各部署における意思決定を支援するものとなっていることのご紹介もありました。
ご講演の最後には、IRのあり方に定型は存在しないこと、自律的な組織にとって情報に基づいた意思決定は不可欠であること等の総括があり、IRが大学の行く末を照らすものとなるように願うと締め括られました。
その後は、まずは立命館大学の事例として、大学評価・IR室 副室長の鳥居 朋子先生から、立命館大学が2018年度に受審した認証評価の経験を踏まえた内部質保証の到達点と課題についてご紹介頂きました。学部・研究科の独自性を尊重しつつ、部分最適を超えた全体最適を志向することの重要性が語られました。
次に、明治大学の事例として、教学企画部の
山本 幸一氏より、明治大学におけるIRの機能と
それを発揮するための組織体制、IRオフィスに
おける多様な活動についてご紹介頂きました。
明治大学におけるIRとは、意思決定を支援する
上で必要な情報を提供するための調査・分析で
あり、データを情報に変換し、レポートすること
であるとのお話がありました。
最後に、立命館アジア太平洋大学(APU)の事例として、副学長の横山 研治先生より、APUが世界市場で留学生に選ばれるための国際認証(AACSB)取得までの道のり、その評価基準やご自身のご経験に基づいた国際通用性のある大学教育と日本の大学教育とのギャップ、APUでの取り組みについてご紹介頂きました。お話の中では、AACSB におけるAssurance of Learning (AOL)の考え方のご紹介と、日本の大学におけるカリキュラムの細やかな見直しや必修科目の必要性について示唆がありました。
その後、参加者交流会をはさんで、「国際的通用性を踏まえた大学の内部質保証とIRの役割」をテーマとしたパネルディスカッションを行いました。パネルディスカッションでは、大学が学位授与機関であることを改めて自覚し、授与する学位の水準やクオリティを保証することの必要性が再確認されるとともに、大学固有の理念や文化等に基づく内部質保証やIRのあり方の検討、中長期的かつ全学的な視点での教学マネジメントの重要性、日本国内に限らないグッドプラクティスの収集や大学での柔軟な制度化等について意見が出されました。
参加者アンケートでは、「概念や理論の説明にとどまらず、現場レベル、運用レベルの話も聞けた。自大学に実装する想像がしやすかった。」、「IR室のマネジメントや学内での役割について、大いにヒントを得ることができました。」、「内容豊富な事例報告を3つも拝聴でき、またIRのこれまでとこれからをコンパクトにお伝え下さった基調講演を耳にすることができ、とても貴重な機会となりました。」「すべての報告、パネルディスカッションとも刺激的でした。」といったご感想を頂きました。
シンポジウム概要はこちら
参加者アンケート集計結果はこちら
高等教育質保証学会 第9回大会に参加しました
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8月24-25日、高等教育質保証学会第9回大会「令和元年、新たな時代を迎えた質保証を考える」に参加し、ポスターセッションにおいて、本学の内部質保証と大学評価・IR室の事務局を務める事業計画課の取り組みについて発表しました。
【発表要旨】
立命館大学において、内部質保証システムの組織的整備や教育研究をはじめとした大学諸活動の改善・向上をどのように進めてきたか、また第3期機関別認証評価の評価結果を受けて、これからどのように進めていこうとしているのか、自己評価委員会(立命館大学における全学内部質保証推進組織)ならびに大学評価・IR室の事務局である事業計画課の視点から紹介しました。
当日の学会参加者は約150名、うち、本学のポスターセッション見学者は大学教職員や認証評価機関関係者を中心に約70名でした。見学者からは、本学の学士課程教育の指針である「教学ガイドライン」や学生参画の仕組みである「全学協議会」、大学評価・IR室の役割やPDCAサイクルの具体的な流れ等について、たくさんのご質問を頂きました。
ポスターセッション発表を通して、第3期機関別認証評価の初年度受審という貴重な機会を事業計画課として振り返るとともに、高等教育機関関係者の興味・関心について理解を深めることができました。また、他大学での多様な取り組みをお伺いし、意見交換させて頂くことで、たくさんの新たな気付きを得る機会となりました。
当日見学してくださった皆さん、どうもありがとうございました!
当日のポスターデータはこちらからダウンロードできます。