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ゲスト講義実施報告(独立行政法人国際協力機構 安全管理部 今井 健様)

「プロフェッショナルワークショップ」(担当教員:石川幸子先生)の授業にて、JICA安全管理部次長の今井健様をお招きし、政府開発援助(ODA)を含む国際協力のあり方について講義を行って頂きました。

毎年、この講義は学生から好評を得ており、その理由として、JICAが実施しているODAの内容にとどまらず、「なぜ国際協力は必要なのか」について学生に考えさせる講義内容となっていることが挙げられます。

ゲストスピーカー6.9今井様1

今回の講義では、まず、世界の80%の国々がOECDの開発援助委員会(DAC)が定義する開発途上国であり、これらの国々は先進国にとっては“商売相手”(援助の対象)なのだというショッキングな言い回しで始まりました。
日本は、貧困、紛争、環境問題、感染症等の複合的な危機に対してODAによって対応しているが、それは人道的な配慮のみならず、パートナー国が不安定であると、日本も不安定な状況に置かれるという相互依存関係が進んでいるからであり、国際協力といえども、ODAの場合は国益を無視したものではないことを強調されました。また、国際協力はODAのみで実施するものではなく、ODAから始まった協力も、ゆくゆくは民間連携事業に繋げていくことが肝要であるとの視点について言及がありました。

ゲストスピーカー(6.9今井様3)

現在、企業はSDGsを視野に入れたESG投資を行う傾向にあり、国際協力の在り方は多様化しているとの見解が示されました。