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ゲスト講義実施報告「超SDGS時代における未来共創に向けて~私たち一人ひとりが為すべきこと~」(特定非営利活動法人 Forum2050代表 戸田隆夫様)

「専門演習」(担当教員:石川幸子先生)の授業にて、元独立行政法人国際協力機構(JICA)審議役で、現在はForum2050を主催されている戸田隆夫様をゲスト講師としてお招きし、講義を行っていただきました。

戸田様には”超SDGS時代における未来共創に向けて~私たち一人ひとりが為すべきこと~”と題する講義を行っていただき、授業は、学生たちとの対話を重視し、インタラクションを重ねていく方式で行われました。

ゲストスピーカー戸田様4

本授業では、従来の国際協力の常識を疑って、新たな発想で物事の有り様を考え行動を起こしていく重要性を学生たちに理解してもらうことを目的とし、戸田様はまず、学生たちに「未来をどう捉えているのか」について質問を投げかけました。
学生たちの回答は、必ずしも明るい未来を想定しているものではありませんでした。
戸田様は、現在のSDGsの達成状況が芳しくないことについて触れ、地球温暖化への対応が待ったなしであること、COVID-19のパンデミック期には先進国での死亡者が途上国の死亡者の数を大きく上回り、既に先進国が途上国のロールモデルにはなりえないことが判明したこと、並びに国内外での経済格差が広がっていることから、我々の未来が複雑かつ不安定であることを指摘されました。
そのうえで、今後、SDGsを越えた未来に向けてリーダーがすべきことを学生たちに説明されました。

ゲストスピーカー戸田様1

次に、学生たちを小学校教育のアドバイザーだと想定のうえ、途上国で予算もその他のリソースも乏しい小学校を立て直すために国の大統領にどのようなアドバイスをするかという質問を行いました。(これは実際にニジェールで実施されたJICAの「みんなの学校プロジェクト」のケースであるが、学生たちはそのことを知らされていない)
学生たちの回答は、外からの援助に頼る意見が多かったですが、戸田氏は、コミュニティや親を学校運営に参加させるという維持可能な開発に基づいた学校運営を行った実例を話し、sustainable developmentを考える上で、発想の転換が重要であることを説明されました。

ゲストスピーカー戸田様3

今回の授業は、物事を柔軟に考えることで維持可能な開発を生み出していくことができることを学生たちに伝える貴重な時間となりました。