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ゲスト講義実施報告(元:UNHCR駐日事務所代表 現:大学講師 Dirk Hebecker様)
「Introduction to the UN」(担当教員:石川幸子先生)の授業にて、前UNHCR駐日事務所代表で現在は大学講師をされているDirk Hebecker様をゲスト講師としてお招きし講義を行っていただきました。
前UNHCR駐日事務所代表で、現在はUNHCRを定年退職し日本国内で複数の大学の講師として活動しているMr. Dirk Hebeckerをゲスト講師として招聘し、Global Displacementを中心に講義をしていただいきました。
学生とのインタラクションを重視するDirk Hebecker様の授業では、まず、現在の世界における大きな課題は何かについて、学生に質問を投げかけられました。学生から様々な回答が出された後、それらをsecurity, climate, inequality, and healthの4つに分類しながら話を進められました。
特にDisplacementについては、戦争、国内紛争、自然災害、環境破壊、貧困など、様々な要因によって引き起こされることが説明され、現在、難民と国内避難民(IDP)を併せて前代未聞の数の人間が、これらの理由から自分の住んでいた土地から離れなければならない状況に追い込まれているとの指摘がありました。
特に、現在、ウクライナ、スーダン、ガザ、シリア、DRC(コンゴ)等から難民になる人々と共に、国内にとどまって避難民になる数が多いが、シリア難民については、庇護国のレバノンの情勢悪化に伴って、スケープゴートにされるケースが多くなっているとの説明がありました。
難民・IDPの現状については、Crisis Groupの地図、IRC Humanitarian Watch Listなどが常に最新の情報を提供しているので、それらを参照するのが良いとのアドバイスがありました。2021年には8400万人だった難民の数は、2023年10月には1億1400万人までに膨らんでおり、今後も増加していくことが予想され、難民・国内避難民を含めて、その40%が子供たちであるとの説明がありました。
講義後、学生たちからは、ミャンマー情勢についての質問や、国連で働くための方法等についての質問がありました。