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ゲスト講義実施報告(日本社会事業大学 非常勤講師 橋本恭子様)

「東アジア研究A」(担当教員:園田 節子先生)の授業にて、比較文学・台湾文学を専門とする橋本恭子先生をゲストスピーカーとして、「台湾における性別平等の取り組み:教育・運動・文学」と題してオンラインにて講義を行っていただきました。

今回の講義は、現代台湾における長期に亘る性別平等に向けた政府ならびに市民社会の具体的な活動について学ぶ講義となりました。
橋本先生は大学でジェンダーに関する授業を担当するのみならず、関東で複数の自治体の男女平等推進委員、また翻訳家としても活躍される研究者でらっしゃいます。

講義の内容は、昨年(2023年)の性別平等教育法改定にともなう教育現場における急激な変化をはじめ、同年10月27日に台北で開催された「アジアにおける包括的性教育」ワークショップにおける政府要人の動き、2022年6月に台北にオープンした小紅厝月經博物館の展示、2019年に成立したアジア初「同性婚法」が2023年1月に改定された結果の新たな動き、台北における書店の役割といった最新動向を踏まえながら、台湾社会におけるジェンダー平等を目指す長く苦しい闘いをも知ることができるものでした。
翻っては日本の性別平等の取り組みは現在どうなのだろうか、と受講者一人一人に問うスタイルになりました。

講義では、これをもってさらなる学びに興味を持つ場合、推薦したい文学やその他の文献も多数紹介され、きわめてインフォーマティヴでもありました。