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ゲスト講義実施報告(国連開発計画(UNDP)駐日代表事務所 二瓶 直樹様)

「Introduction to the United Nations 」(担当教員:石川 幸子先生)の授業にて、国連開発計画(UNDP)駐日代表事務所で戦略パートナーシップ・アドバイザーとして現在ウクライナ支援を担当している二瓶 直樹さんを講師にお招きして、以下のように3部構成の授業を行って頂いた。

ゲストスピーカー(6.5二瓶様)

1. UNDPの役割と機能
通常UN機関の長を事務局長(Director General)と呼ぶのに対し、UNDPのヘッドだけは、Administratorと呼ばれるのは何故かという問いは興味深かった。これは、第2次世界大戦後のマーシャルプランのAdministratorがそのままUNDPの初代のヘッドとなった際に、そのままAdministratorという称号を使用することを決めたからという経緯であった。UNDPは、貧困削減と不平等の解消、ガバナンス、レジリエンス、環境、エネルギー、ジェンダー平等の6分野に焦点を絞って活動している。
現在、同一国で活動する複数の国際機関の調整役を務めるResident Coordinator Officeを運営している。学生からは、国際機関間の活動は重複しているのではないか、また、これに伴って国際機関の統合が進むのではないかとの質問が出た。

2.ウクライナ支援
ウクライナとロシアの戦争は、①現在進行中で死傷者が増え続けており、②地雷とUXOによる土地の汚染が問題となっており、③人々の強制移動が膠着状態にあるという特徴がある。各国の支援の中でも2024年末にバイデン政権は多額の援助資金を出しているが、これは、トランプ政権になった後には何が起こるか分からないという前提に基づいている。
UNDPは、被害状況の評価と、復旧復興を担当している。ウクライナは、農業とテクノロジーの分野で大きなポテンシャルを持っており、それらを復興に役立てることが重要となると説明があった。

3. 国際機関で働くには
二瓶氏自らのキャリアパスを説明しながら、国際機関で働くための準備と心構えについて学生に話をしていただいた。

ゲストスピーカー(6.9二瓶様)3