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ゲスト講義実施報告(元青年海外協力隊、わかやまeかんぱにい理事:中嶋 悦子様)

「プロフェッショナル・ワークショップ」(担当教員:石川 幸子先生)の第1回目の授業では、国際的に活躍するためには「るつぼ体験」(自分の価値観・人生観を再構築する経験)が必要であるとの認識を学生たちと共有することにしているが、それを前提として毎年、「るつぼ体験」の一例である青年海外協力隊(JOCV)の経験者をお招きして講義を行って頂いている。
今年も、国際関係学部を卒業されてJOCVとしてネパールで活動された中嶋悦子さんをお招きした。

ゲストスピーカー(6.6中嶋様)

中嶋さんは、まず、どのような経緯でJOCVに応募するに至ったかについて説明。学部生の時に行ったオープンゼミナールの運営委員長、及びJICAのインターンで刺激を受け、将来はJOCVとして途上国で仕事をしたいという夢をあきらめることなく、27歳の時にJOCVに応募した。
彼女の職種は「コミュニティ開発」。これは特に専門分野を持たない人がJOCVに応募できる分野であるが、派遣された先で“誰と何をするのかを決めるところから仕事を始めなければならない”というハードルがある。派遣先はネパールのシャンジャ郡という田舎。派遣前の2か月間の特訓で学んだネパール語を駆使して、何とか現地の人々とコミュニケーションを図りながら何を自分の仕事とするかを悩みながら決めていく過程の話は、正に「るつぼ体験」の好例であった。

学生たちに考えさせる授業を目指すという目的で、授業では、「2年間という限られた時間の中で、どのように活動計画を作ったら良いか」というトピックでグループディスカッションを行った。
中嶋さんご自身がJICAから課せられたミッションは2年間で達成するには大きすぎるものだったと考えている。1年目は現地を知って人間関係の構築に尽力し、1年目の終わりになってやっと活動方針が決定したとのこと。続く12か月で活動を展開していったとご自身の経験を述べられた。
授業の最後に、中嶋さんは「学び続ける姿勢、明日やろうは馬鹿野郎、人間力を磨こう」というメッセージを後輩たちに贈って事業を締めくくった。

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