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ゲスト講義実施報告(ササカワアフリカ財団 総務課長 徳末 明子様)

「アフリカ研究A」(担当教員:白戸 圭一先生)の授業にて、アフリカの農業開発を支援する国際NGO「ササカワアフリカ財団(SAA)」総務課長の徳末明子氏に登壇いただき、SAAの活動内容の報告やアフリカ農業、自身に国際NGO職員になるまでの自身のキャリア形成についても講演していただきました。

ゲストスピーカー(6.11徳末様)

講義ではSAAがアフリカのマリ、ナイジェリア、エチオピア、ウガンダの4か国で実施している農民支援の内容について、映像を用いながら紹介。現地の実情に即した技術移転や営農支援によって農作物の収穫量を向上させ、農家が手にする収益を増やすさまざまな取り組みについて詳しく解説いただきました。

また、徳末氏は、2010年から2013年にかけてエチオピアに駐在し、農業協同組合の活動を支援することを通して農村の女性たちをエンパワーメント下体験について、写真付きの資料を使いながら説明しました。
男性中心の社会構造の中で、女性が自らの活動に自信を深めながら貧困を克服していったプロセスについて、徳末氏は「3年間の活動が終わる最後には、ある女性が『私はもはや貧しさを恐れない。なぜなら貧困と戦う技術と知識を身に着けたからだ』と自信をもって発言していた。プロジェクトをやったことの意味を感じた時だった」と述べていました。

ゲストスピーカー(6.11徳末様)2

授業では、高校時代から現在までの自身の歩みについての言及もありました。徳末氏は、大学時代に参加したNPO活動やアメリカへの留学の機会に様々な人との出会いがあり、そのことが一つの契機となって、非営利活動の世界に関心を抱いたといいます。
大学卒業後は民間企業に就職したものの、1年で退職して国連平和大学の修士課程に進学し、コスタリカとフィリピンで開発について学んだ。そしてその後、開発コンサルティング企業を経てSAAに就職し、エチオピア駐在を得て、現在に至ります。

こうしたお話は、学生たちが卒業後のキャリアについて考える際に極めて有益な参考情報であり、授業では多くの学生が質問を発していました。