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ゲスト講義実施報告「立命館から霞ヶ関へ~外務省、国家総合職という選択肢~」(外務省 大臣官房人事課 尾澤 崚太様)

「国際公務セミナー」(担当教員:西村 智朗 他2名)の授業にて、国際関係学部(国際公務プログラム)を2023年3月に卒業し、外務省に総合職として入省した尾澤 崚太氏をお迎えし、「立命館から霞ヶ関へ~外務省、国家総合職という選択肢~」というタイトルでご講演いただいた。

ゲストスピーカー(6.26尾澤さん外務省)1

講演では、外務省を志すに至った動機や、安全保障・国際情勢への関心、国際関係学部生時代の学びや成長のエピソードなど、キャリア選択に至る過程について語られたほか、外務省入省後の初期研修、本省での2年間の勤務、在外研修や大使館勤務、そして帰国後の中堅職員としての役割まで、講演者自身の経験を踏まえた入省後の活動について紹介がなされた。
そのほか、国家総合職と専門職との違いや、それぞれの海外研修・勤務の特徴(例:語学研修、大学院での修士取得、地域・言語ごとの配置など)についても説明がなされた。さらに、若手職員としての実務経験をもとに、講演者が実際に関わった政策実施の具体例が紹介され、実際の業務量やスケジュールに触れつつ、仕事の充実感ややりがいについて、個人的なエピソードを交えながら語られた。

ゲストスピーカー(6.26尾澤さん外務省)2

また、入省後、現場での経験や外務省特有の多様な業務(政治、経済、文化、国際協力など)に触れる中で、視野が広がったこと、同期との絆やチームワークの重要性などについても述べられ、多岐にわたる経験が自身の成長とキャリア形成に大きく寄与しているとの見解が示された。

講演の後半では、質疑応答が行われ、国際公務セミナー受講者を含む参加者からの多様な質問に丁寧に回答いただいた。
特に、「サブスタンス」と「ロジスティックス」の違い、外交会合での準備・運営の実務、公務員試験(官庁訪問)における自己表現の方法などに関する質問が寄せられた。これらの質問に対して、「自身の多様な経験を率直に語ること」の重要性などが強調され、加えて、現場での調整の実際や緊急対応のエピソードも紹介されるなど、参加者の理解が深まる内容となった

ゲストスピーカー(6.26尾澤さん外務省)3

本講演を通じて、外務省における職務が、国内外のさまざまな分野において実践力と高い専門性、そして柔軟な対応力を求められるものであることが参加者に明らかになった。また、政策の「中身」と「運営」の両面において重要な役割を果たす国家総合職の実態を知る貴重な機会となり、公務員を志望する学生にとってとても有意義な情報提供の場となった。

最後に、講演者から公務員を目指す後輩へのメッセージとして、学業のみならず多様な経験を積むこと、自分の特性や強みを理解し柔軟に対応する姿勢の大切さが語られ、参加者の今後のキャリア形成に向けた意識の向上にも大きく貢献する講演会となった。 

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