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アミタフ・アチャリア教授(アメリカン大学)、中西寛教授(京都大学)による 国際シンポジウム「国際関係学の未来」を開催

2014年518日(日)、衣笠キャンパス創思館カンファレンスホールにて、International Studies Association会長のアミタフ・アチャリア教授(アメリカン大学)と、日本国際政治学会副理事長の中西寛教授(京都大学)をお招きし、国際関係研究科および立命館グローバル・イノベーション研究機構研究プロジェクト「オール立命館による学際統合型研究拠点」の共催で、国際シンポジウム「国際関係学の未来」を開催した。

アチャリア教授は、「Global IR and Regional Worlds Beyond Sahibs and Munshis: A New Agenda for International Studies」と題した講演で、未来の国際関係学の課題として、西洋の国際関係学と非西洋の国際関係学の間の議論を超越するグローバル国際関係学の構築を提起し、グローバル国際関係学の基礎として6つの次元と6つの研究課題を提示した。また、講演では、原理的に、グローバル国際関係学は、西洋の国際関係学と非西洋の国際関係学の両者の相互学習、あるいは植民地時代インドの白人とその通訳の関係に象徴されるような、包括的、平等的、建設的な対話のいずれかとなることが指摘された。

中西教授は、日本における国際関係学の発展と「日本の国際関係学」の構築に向けた展望について、体系的な講演を行った。「Discipline of IR in Japan: past, present, and future agenda」と題した講演では、日本における国際関係学の発展が詳しく述べられ、「日本の国際関係学」構築に向けた研究課題やモデルが提示された。「日本の国際関係学」はまだ形成されてはいないが、これまでの日本における国際関係学の発展を考慮すると、「日本の国際関係学」が将来、「アジアの国際関係学の対話」の中心となることが期待できると指摘された。

シンポジウムには、様々な大学からおよそ75名の聴衆が参加し、両名の刺激的な講演に熱心に耳を傾けていた。