TOPICS

ゲスト講義実施報告(京都芸術大学准教授:都留恵美里様)

Special Lectureにて、京都芸術大学准教授の都留恵美里様をゲスト講師としてお招きしました。

ゲスト(都留氏)モシニャガ先生

本授業では、エドワード・サイードの『オリエンタリズム』を読み進めることで、「他者化」の力学とその過程を考察しています。
都留先生に登壇を依頼したのは、第8回目の講義で、“Cultural Filters: Where did we come from, where we are, and where are we going?”と題した講演を行ってもらった後で、学生からのコメントや質問に応じるディスカッションを行いました。

ゲスト(都留氏2)モシニャガ先生

講演では、西洋美術史におけるオリエンタリズムの潮流について紹介がなされたうえで、それが「西洋」のアイデンティティー形成に及ぼした影響と、「西洋」による「東洋」の他者化によって顕著になった課題、そして今日の国際社会が多様化する中で顕在化している「他者との共生」という課題についてお話ししていただきました。

都留先生が取り組んおられる西洋美術史研究やブラジルにおける日系人芸術家の研究から見えてきた学術的な洞察と、ご自身の日本とフランスの両国を跨いだ生い立ちや多民族国家であるブラジルでの生活経験などから得られた個人的な洞察を、バランス良く織り交ぜてお話ししていただいたので、学生にとって分かりやすく且つ多くの気付きを与えた内容になりました。