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ゲスト講義実施報告(UNFAO 顧問、JICA 国際協力専門員:三次啓都様)

国際連合入門の授業にて、UNFAO 顧問、JICA 国際協力専門員の三次啓都様をゲスト講師としてお招きしました。

本講義では、2020年12月まで4年半にわたり国連食糧農業機関(UNFAO)の事務局長補としてローマの本部に勤務され、現在は、UNFAOの顧問兼、独立行政法人国際協力機構(JICA)の国際協力専門員として活躍されている三次氏にUNFAOの仕事について講義を行っていただきました。

まず、FAOの組織と、同じローマにある国連世界食糧計画(WFP)と国際農業開発基金(IFAD)の役割とデマケについての説明に続いて、食糧安全保障の話を中心に講義が行われました。
FAOには「全ての人々に食糧安全保障を」というスローガンの下、“より良い生産”、“より良い栄養”、“より良い環境”、そして、それらによってもたらされる“より良い人生”という4つの戦略を通して食糧安全保障を実現させようとしています。

ゲスト(三次氏3)石川先生

しかし、現実には、途上国では飢餓に直面している一方で、安価なジャンクフードを摂取することによる体重過多という相反する問題を抱えているとの説明がありました。食糧危機の最大の原因が紛争であること、また、これに関連して現在のウクライナ情勢が食糧危機に拍車をかけています。

最後に、FAOのOne Health Approachのお話では、人間と動物の共存を考える上で野生動物の生息地域を保護できないと新たな感染症が広まるとの説明がありました。