TOPICS

ゲスト講義実施報告(国連難民高等弁務官事務所(UNHCR), 元中央アジア地域事務所所長:織田靖子様)

国際連合入門にて、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR), 元中央アジア地域事務所所長の織田靖子様をゲスト講師としてお招きしました。

ゲストスピーカー(石川先生)

本授業では,“UNHCRの活動:現場の事例を中心に”というタイトルで講義を行っていただきました。織田さんは、1992年にJPOとしてザンビアで勤務したのを皮切りに、その後モザンビーク、エチオピア、モンテネグロ、パキスタン、ウガンダなど、多くの赴任地で経験を積まれており、2016年から2020年まで中央アジア地域事務所の所長であったことから、講義はタイトル通り現場の臨場感が伝わるものでした。まず、国連職員になるためにはどんな方法があるのかについて話をされ、学生の関心を高めてから、国連全体の話、UNHCRの成り立ちと業務の内容について順番に話を進められました。特に、ウガンダ国内の南スーダン難民キャンプでの仕事や南スーダン期間難民の定住の取り組みなどが写真と共に紹介され、学生たちは興味深々という面持ちで織田さんの話に耳を傾けました。難民キャンプでは食料配給はあるものの、料理するための薪は配給されないので、難民たちが周囲の木の皮を剥がしたり、伐採して薪に使うという事例が紹介され、難民問題が環境にも影響していることが理解できました。また、予算については、一兆円を見積もっているものの、目安額まで到達したことはなく、常に予算不足に悩まされている状況だとの説明がありました。