キャンパスでの感染防止対策について 〜授業編〜

 立命館大学は、学生の皆さんが安心・安全に学生生活を送ることができるよう、厚生労働省が推奨する基本的な感染防止対策を取り入れた、「立命館大学における新型コロナウイルス感染拡大予防マニュアル」を策定し、キャンパスで感染防止対策を講じています。
 今回は感染防止対策を含めた授業の現状を、教学部副部長 鷹羽 浄嗣 教授(理工学部)に伺いました。

授業の形式・実施状況について

教学部副部長 鷹羽 浄嗣 教授(理工学部)
教学部副部長 鷹羽 浄嗣 教授(理工学部)

 秋学期からは感染防止対策を講じたうえで、①対面授業、②対面授業とWEBを組み合わせたハイブリッド授業、③WEB授業、の3つの形式で実施しています。またWEBによる授業の配信については、リアルタイムに授業を視聴できるライブ配信と、録画した動画や教材などを視聴するオンデマンド配信の二つの方法を採っています。
 ライブ配信では主にZoomを用い、チャット機能や投票機能(アンケート)を用いて学生からの質問を受け付けたり、意見を集約したりして、学生と教員が双方向にコミュニケーションを図る工夫をしています。受講者数が多い授業では、ブレイクアウトルーム機能を用いて少人数のグループに分けて意見交換ができるような工夫もしています。また、オンデマンド配信では、時間や場所を選ばずいつでもどこでも繰り返し授業を受けることができます。さらに、対面授業であっても基礎疾患などさまざまな状況に置かれた学生に配慮し、ライブ配信やオンデマンド配信できるよう全教室にカメラやスピーカーなどを設置して、誰一人取り残さない環境を整備しています。

対面とWEBの良さを生かしたハイブリッド授業の様子
対面とWEBの良さを生かしたハイブリッド授業の様子
対面で成果を発表
対面で成果を発表
発表をライブ配信し、WEBでも視聴可能
発表をライブ配信し、WEBでも視聴可能

対面授業の感染防止対策について

  教員・学生は全員マスクを着用しています。実験を伴う授業については、学生同士が密接となることもあるため、飛沫感染を防ぐためにマスクに加えて、ゴーグルまたはフェイスシールドを着用しています。また、複数の学生が実験機器や薬剤に触れるため、ゴム手袋も着用しています。教室では、教卓に透明のパネルを設置したり、消毒液を置くなどして、感染防止策を講じています。授業では常に換気を行いつつ、密を防ぐために教室定員数の50%以下の受講者数になるようにして、学生同士の距離が前後左右で最低でも1メートル以上離れるように工夫しています。この間、長机を個机に入れ替えるなどして、学生同士の距離を確保しやすい環境整備も順次進めています。

今後の環境整備について

 教室に関しては、長机を個机に入れ替えるなど、学生同士の距離を確保しやすい環境を引き続き整備していきます。また現在、空き教室などを自習スペースとして開放していますが、今後は電源の増設や無線LANのアクセスポイントの増強など、学生がより一層キャンパスで学習しやすい条件を整えていきます。さらに、学修にあたり学生が必要としている各種授業用ソフトウェアについても配布できるよう準備を進めています。

今後の授業形式について

 この間、複数回アンケートを実施しており、授業に対しては学生から多様な意見が出されています。それらの意見に丁寧に耳を傾け、今後の授業についての議論を深めているところです。引き続き、最大限の感染防止対策を講じると同時に、教室の環境改善を図りながら、学生が対面で授業に出席できる機会を可能な限り創出していきたいと考えています。一方でWEBを通じた授業は、「新しい学びのスタイル」として評価する学生もいます。Zoomやmanaba+R(クラウド型教育支援サービス)などを通じて教員に気軽に質問できる点や、授業の分かりにくかった部分を動画で繰り返し視聴できる点、いつでもどこでも授業を受けることができる点などは対面授業にはないメリットだと感じているようです。さらに基礎疾患などのために新型コロナウイルスへの感染を心配する学生や、入国できずにいる国際学生など、さまざまな状況に置かれた学生がいることも考えなくてはなりません。
 対面授業、WEB授業という二者択一ではなく、それぞれの優れた点を取り入れながら、学生一人ひとりに真摯に向き合い、誰一人取り残さず学生の可能性を最大限に引き出すことのできる授業を実施していきたいと考えています。

 学生の皆さんにおいては、「立命館大学における新型コロナウイルス感染拡大予防マニュアル」などを参考に、引き続き、検温やマスクの着用、手指の洗浄・消毒、友人同士の会話を伴う食事の回避など、感染防止対策への協力をお願いします。

取材日:2020年12月7日

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