2023.03.29 TOPICS

復興支援の縁を風化させない 永野聡准教授のゼミが「いま繋がろう、閖上とカナダ」を開催

宮城県名取市にある閖上は、東日本大震災後カナダからの支援によって復興を進めてきた地域です。しかし震災から10年以上が経過した現在、当時の復興支援について記憶の風化が進んでいるのではないか。そんな思いをもった産業社会学部の永野聡准教授のゼミ生6人が、閖上とカナダをつなぐ企画を実施しました。東日本大震災時に支援を受けたカナダの復興支援者らとのオンライン交流会には、名取とカナダから関係者約15人が参加しました。

永野聡ゼミでは、歴代のゼミ生らが、宮城県名取市にある閖上を拠点に、地域コミュニティづくりをサポートする取り組みを続けています。毎年、現地でのフィールドワークを行った学生たちが、その時々の課題を設定し、地域の方々を巻き込んださまざまな企画を検討、準備、実行し、閖上に新しい風景を創出しています。プロジェクトリーダーを務めた菊川愛歌さん(産業社会学部3回生)は「現地フィールドワークで、閖上とカナダの関係について、記憶とともに風化しているのではと感じました。私たちで忘れられていた状況を変えていきたかった」と振り返ります。

学生たちは、カナダと名取市閖上でそれぞれ国際交流や震災復興(実際に支援をされた方)に興味関心がある方々に30秒から1分程度のインタビューを行い、その様子を動画で撮影。カナダと閖上をオンラインで繋ぎ、作成した動画の鑑賞と、交流会を行いました。イベントに参加した方々からは「震災復興に対するさまざまな方々の思いを聞くことができました。閖上とカナダとの絆を今後もつなげていきたい」とコメントもいただくことができました。

閖上に新しい風景を創出したいとの思いで、凧揚げ企画も実施しました
閖上に新しい風景を創出したいとの思いで、凧揚げ企画も実施しました

プロジェクトを担当した西田達哉さん(産業社会学部2回生)も、閖上とカナダの関係性について「時間とともに記憶の風化が進む閖上とカナダの状況を、私たちが制作した動画を使って、もう一度カつながりを思い起こしてもらう良い機会になったのでは」とコメントしました。

永野聡ゼミでは今後、閖上の施設で大切に育てられたカナダを象徴する花の一つであるチューリップを使ってカナダ国旗を描く企画を準備しています。

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