茨木市内子育て支援施設におけるフィールドワークを実施|政策科学部「PLC特殊講義(茨木市)」


 6月16日(月)、政策科学部・森道哉教授による授業「PLC特殊講義(茨木市)」の一環として、茨木市子育て支援課の協力のもと、茨木市文化・子育て複合施設「おにクル」およびその周辺施設にてフィールドワークが実施しました。
 本講義は、政策科学部が位置する茨木市を対象に、同市が直面する多様な政策課題を考察しながら、公務全般に対する理解を深めることを目的としています。2025年度は、茨木市の2つの行政課から提供される講義を通じて、現実の行政運営に即した視点を学びます。今回の授業では、「子育て支援」をテーマに取り上げ、講義内容をふまえた現地調査としてフィールドワークが行われました。
 学生たちは、「おにクル」内の施設である「わっくる」「こども支援センター」「一時保育室」「まちなかの森もっくる」、および近接する「つどいの広場mintひろば」を訪問しました。


■ わっくる
「わっくる」は、親子が自由に遊び、憩い、交流できる柔軟な空間として設けられており、定期的なイベントも開催されています。学生の中には、実際に利用者へインタビューを行う場面も見られ、保護者の抱える悩みやニーズへの理解を深める貴重な機会となりました。
■ こども支援センター
妊娠・出産・子育てに関するあらゆる相談にワンストップで対応する窓口機能を有しており、包括的な支援を提供しています。一方で、同じ施設内にある「わっくる」と物理的には近接していながらも気軽に相談に繋がりにくい現状も指摘され、学生たちは制度運用上の課題についても具体的な知見を得ることができました。
■ 一時保育室
1日最大35名を対象に一時保育を実施しており、特にきょうだいのいる家庭にとっては、行事参加時などにおいて非常に重宝されているとの説明を受けました。こうした柔軟な保育体制が地域子育て支援に果たす役割の大きさについても理解が深まりました。

■ つどいの広場 mintひろば
続いて訪問した「mintひろば」は、子育て中の親子が気軽に集える地域の交流拠点であり、親同士の交流や育児相談の場として広く活用されています。訪問当日には、育児休業を取得した夫婦で子育てに取り組む家庭の姿も見られ、現場の具体的な様子を体感することができました。スタッフの方々からは、利用者の声や地域課題について丁寧な説明があり、学生たちは、行政サービスの制度と実践現場とのつながりを実感しました。

■ まちなかの森もっくる
次に訪問した「まちなかの森 もっくる」は、自然素材を活かした室内遊具が特徴的な遊び場で、木のぬくもりに包まれた空間の中で多くの親子が楽しんでいました。常駐する専門スタッフによる安心の運営体制も整っており、暑い季節にも安心して遊べる環境が整えられています。学生たちは、設計や運営方針にも市の工夫が凝らされていることに関心を寄せていました。

 今回のフィールドワークを通じて、学生たちは「子育て支援」という政策テーマを、制度や理論にとどまらず、支援を受ける当事者や支援を担う現場の視点から多角的に学ぶことができました。各施設の見学や現場スタッフとの対話を通じて、地域社会における支援のあり方や行政の具体的な役割について、実践的な理解を深める機会となりました。

文責 政策科学部3回生 吉岡幸祐、早川優菜

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