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スポーツ健康科学研究科・博士課程後期課程4回生 吉川万紀さんが取り組まれた研究論文が、「Nutrients」に原著論文として掲載されることが決定しました。


スポーツ健康科学研究科・博士課程後期課程4回生 吉川万紀さんが、スポーツ健康科学部教授 橋本健志先生、京都府立医科大学 教授 西野輔翼先生、帯広畜産大学 特任教授 宮下和夫先生、北海道大学水産学部 教授 細川雅史先生と共同で取り組まれた研究論文「Effects of Fucoxanthin on the Inhibition of Dexamethasone-Induced Skeletal Muscle Loss in Mice」が、「Nutrients」に原著論文として掲載されることが決定しました。

 

本研究では、わかめなどの褐藻類に含まれる成分であるフコキサンチンが、デキサメタゾン誘発性の骨格筋萎縮を筋特異的に抑制することを明らかにしました。そのメカニズムとして、フコキサンチンは活性酸素を減少させ、ミトコンドリア関連タンパク質の発現を増加させること、mTORのリン酸化の増加やAMPKの活性化の抑制など、筋タンパク質の合成と分解のバランスを積極的に調節するシグナル変動が見られました。これまでは細胞レベルで我々も確認していましたが、今回、生体においても実証されたことが有意性です。加えて、フコキサンチンは脂肪減少効果を持つため、現在世界的に問題となっている、サルコペニア肥満の解消ための優れた素材となりうる可能性が考えられます。

 

Yoshikawa, M.; Hosokawa, M.; Miyashita, K.; Nishino, H.; Hashimoto, T. Effects of Fucoxanthin on the Inhibition of Dexamethasone- Induced Skeletal Muscle Loss in Mice. Nutrients 2021, 13, 1079. https://doi.org/10.3390/nu13041079

(ニュース)20210402-1